寺尾聰「声が出ない」と大喜び “芸能界の弟”佐藤浩市から誕生日のサプライズ祝い【「父と僕の終わらない歌」初日舞台挨拶】
2025年5月23日 17:00

俳優で歌手の寺尾聰が5月23日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた主演映画「父と僕の終わらない歌」(全国332館で封切り)の初日舞台挨拶に、息子役で共演する松坂桃李とともに登壇。先日、78歳の誕生日を迎えたばかりの寺尾を祝うため、本作の出演者で親交が深い佐藤浩市がシークレットゲストとして登場すると、寺尾は「腰を抜かした。声が出ない」と大喜びだった。
アルツハイマー型認知症と診断された楽器屋店主・間宮哲太(寺尾)が、息子の雄太(松坂)ら家族と仲間に支えられながら、若き日に諦めたレコードデビューの夢を実現させようと奮闘するヒューマンドラマ。イギリスでの実話を、舞台を日本に置き換えて映画化した。


寺尾が映画で主演するのは、「さまよう刃」(09)以来16年ぶり。そして、佐藤は哲太にアルツハイマー型認知症と診断を下す医師という重要な役どころで友情出演している。花束を受け取った寺尾は、「血はつながっていませんが、芸能界の弟だと思って生きてきました」としみじみ。寺尾の父親・宇野重吉、佐藤の父親・三國連太郎も親交が深かったといい、佐藤は「宇野さん、三國の代からのご縁。昔から“てらにい”には可愛がっていただいた」と感謝を伝えた。

過去にも共演経験はあるが「潜水艦にいたりして(『亡国のイージス』)、向かい合って芝居することはなくて……」(寺尾)、「そうですね。共演らしい共演はなかった」(佐藤)と、本作で実現した共演に喜びを噛みしめる。
先日も、俳優の柴俊夫が主催するチャリティゴルフに揃って参加したそうで、佐藤が「飛距離も伸びて、お元気そうだった」と振り返ると、寺尾は「体の調子も戻ってきたので。去年の春頃は、具合が良くなかった。これ(本作の撮影)が最後で、仕事をやめようと内心思っていた」と告白。「早く処置したんで、いまは非常に快適。これからも頑張れる状態になった。今後もぜひゴルフを教えてください(笑)」と意欲を燃やした。


初日舞台挨拶には、寺尾と松坂、佐藤に加えて、共演する佐藤栞里、副島淳、ディーン・フジオカ、松坂慶子、小泉徳宏監督(「ちはやふる」シリーズ)が出席。寺尾は「この顔ぶれ、見てください。最高でしょ? うらやましいでしょ?」と誇らしげ。息子役の松坂に対し「本当の息子のような絆を結べた」と伝えると、松坂は「本当にこの作品をつくって良かったんだなと、心から思っています」と感無量の面持ちだった。

舞台挨拶では「慶子ちゃん、本当にありがとう。すてきな夫婦が作れたこと、感謝しています」(寺尾)、「寺尾さんに自然に引っ張っていただいた」(松坂慶子)と劇中で演じた“夫婦”の絆も披露。また、キャスト陣からは、誕生日プレゼントとして、サイン入りのレコードが贈られ、寺尾は改めて感激の表情を浮かべていた。
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