深川麻衣「京都の電車は雰囲気が違った」 主演映画「ぶぶ漬けどうどす」里帰り上映会レポート
2025年5月14日 19:00

映画「ぶぶ漬けどうどす」の京都里帰り上映会が5月13日、T・ジョイ京都シアター7で行われ、主演の深川麻衣と冨永昌敬監督が舞台挨拶を行った。
本作は、京都が大好きすぎて、この街のいちばんの理解者になろうとした主人公が引き起こす大騒動を描くシニカルコメディ。騒ぎの火種となるのは、「本音と建前」を使い分ける県民性。その技を器用に駆使する“京都人”と、東京から来た“ヨソさん”である主人公との攻防が面白おかしく展開される。
主人公の澁澤まどかを深川が演じ、まどかの義母の澁澤環役を室井滋、まどかの義父で環の夫・澁澤達雄役で松尾貴史、まどかの仕事仲間である漫画家・安西莉子役を小野寺ずる、老舗料亭の女将・竹田梓役を片岡礼子、まどかの夫で扇子店の長男・澁澤真理央役を大友律、まどかが出会う大学教授の中村航役で若葉竜也らが出演している。

深川は「今日は平日の夜にも関わらず、皆さまお越しくださり本当にありがとうございます。短い時間ですが、よろしくお願いします」と挨拶。続いて冨永監督が「1年半前に京都で撮影した映画で初めての上映会場が京都になってとても嬉しい想いでここに来ました。今日は楽しんでいってください」と呼び掛け、舞台挨拶がスタートした。
企画の立ち上げから6年、撮影から1年半という月日が経ったことについて、冨永監督は「コロナ禍の直前くらいから取材をはじめ、何回か京都に訪れ、結構時間がかかりましたね」と苦笑いしつつ、「京都の方に怒られるのは嫌だし、怒られてもしょうがないと思いながらも、そのあたりをしっかり勉強したくて京都に取材に行って、お話しを聞いたり、アドバイスをもらいました」と事前のリサーチを振り返る。
そうした取材を経て完成した本作について、深川は「冨永監督ワールドがぎゅっと詰まった作品になっていて、シニカルコメディというクスッと笑えるシュールな所もあり、一方でまどかが怖い(笑)という変化もある作品です。楽しんでいただければ嬉しい」と期待を込めた。

富永監督は、京都で初めての撮影に臨むにあたり、スタッフから「すぐに京都で映画を撮らせてもらえるなんて甘すぎる」と聞かされていたそう。「怒られるような事は何もしないから」と言いつつも、撮影時は「やっぱり怖かったですよ」と語り、会場の笑いを誘った。
京都滞在中に印象に残ったことを聞かれた深川は、「京都の電車は雰囲気が違った。東京ではスマホを触っていたり、俯いている人が多い印象だけど、京都の電車に乗っている方はふんわりお話しされたり、品があった」と語り、「グルメの幅が広く、どんなお店も美味しい」と感激したという。
一方、富永監督は「京都の人は発想の独創性のレベルが違う」と感心し、「実際に暮らす自分たちの京都と、記号としての京都を使い分けている」と取材で得た発見を明かした。
好きな京言葉を聞かれた深川は「おおきに」が気に入っていると回答し、「言い方によって色々あって、人によって元気に言う人もいれば、はんなり言う方もいて、すごく面白い」と話していた。

深川とは3度目の共演で、冨永監督作品への出演も3度目となる若葉が演じた個性的な大学教授について、監督は「関西の文化人男性に対し、こんなイメージと偏見があった(笑)。実際にいる気もするし、若葉君に説明した時も“わかります”と言ってくれた」と若葉と共感しあったエピソードを披露した。

最後に、深川が「撮影から1年半を迎え、まず最初に京都の皆さまに見ていただけて、すごく嬉しく思います。どう受け取っていただくかドキドキしていますが、偏見を描いているわけじゃなく、偏見を持っていたと気づく映画であり、色んな目線から見た面白さをクスッと笑ってほしい。今日は本当にありがとうございました」とメッセージ。富永監督も「一番の見所は深川さんで、深川さんがやってくれたからこそ、この映画は面白いと自信を持って言える。親しみをもって接してもらえる主人公にしたかった。確信を持ってお願いし、思っていた通りのまどかを作ってくれて嬉しく思っています。楽しみにしてください」と映画をアピールしていた。
「ぶぶ漬けどうどす」は6月6日からテアトル新宿ほかで公開。
(C)2025「ぶぶ漬けどうどす」製作委員会
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