Netflix CEO、トランプの相互関税で「エンタメ産業が見捨てられる」と批判
2025年4月26日 16:00

米動画配信大手Netflixのテッド・サランドス共同CEOがハリウッド全体の代表として、トランプ政権の強硬な関税政策においてエンターテインメント産業が軽視されていると強く批判したと、米バラエティが報じている。
サランドスは23日、ワシントンD.C.で開催されたSemaforの「World Economy Summit 2025」で、「我々は貿易協定で時々見捨てられる」と語り、米中貿易戦争の激化による業界全体への影響に警鐘を鳴らした。
「エンターテインメント産業は確実に見過ごされている」とサランドスは指摘。米国のエンターテインメント業界全体について言及する中で、2020年から2024年の間にNetflixだけでも米国経済に1250億ドル(約19兆円)を貢献し、全米50州で500以上の制作に関わる14万の雇用を創出したと述べた。これはハリウッド全体の経済貢献の一部に過ぎず、エンターテインメント産業全体としての重要性が政策決定者から正当に評価されていないことへの不満を表明した。
「我々の投資の大部分は米国内にある。現在、9,000人の従業員と300万平方フィートのスタジオ、200万平方フィートのオフィススペースを主にカリフォルニアに持っている」とサランドス。「しかし、産業として見過ごされている。貿易協定では時々見捨てられる。エンターテインメントが真のビジネスであることを人々は忘れている。現職の大統領がスタジオセットで写真撮影されるのをほとんど見たことがない」と語った。
発言の背景には、トランプ政権が中国からの輸入品に対して145%の実効関税率を課し、中国は報復措置として125%の関税を導入している。この貿易戦争の激化により、ディズニーやワーナー・ブラザース・ディスカバリーなどのハリウッド大手スタジオの株価も下落しており、業界全体に深刻な打撃を与えると懸念されている。
サランドスは、エンターテインメント業界全体の現状を語る一例として、Netflixが15年前に中国市場への参入を試みた際の経験も明かした。「我々は中国企業とライセンス契約を結んだが、3年間で一つのNetflix番組のエピソードも検閲を通過しなかった。彼らは我々が中国に進出することに関心がなかった」と述べ、「その後10年間、他のスタジオも皆が中国市場参入のために苦労し、結局私と同じ結論に至った。どこにも行き着かなかったのだ」と振り返った。
このような経緯から、Netflixは現在「中国への露出がまったくない米国の稀有な企業の一つ」となっている。サランドスはこれを逆に強みと捉えつつも、「中国市場は、以前はハリウッド映画業界にとって大きな収入源と見なされていた」と指摘し、業界全体としての懸念を表明した。
一方で、メキシコに対する10億ドルの投資についても言及。「我々が自動車工場を建設するために10億ドルを投資していたなら、大統領は間違いなくそれを発表するだろう」と語り、製造業とエンターテインメント産業の政治的扱いの格差を批判した。この発言は、エンターテインメント業界の経済的貢献がトランプ政権の経済政策において正当に評価されていないというハリウッド全体の不満を代弁するものとなっている。
中国は以前から年間34本の外国映画を収益分配条件で公開することを約束しており、海外スタジオには興行収入の25%のシェアが認められている。しかし、トランプ政権の強引な関税政策によって激化する米中貿易戦争がこの協定に影響を与える可能性があり、ハリウッド全体の今後の戦略に影響を及ぼすことが予想される。グローバルコンテンツ企業としてのNetflixの戦略と発言は、エンターテインメント産業全体の動向を占う重要な指標となりそうだ。
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