異端の作家を映すドキュメンタリー「バロウズ」リバイバル公開 ジム・ジャームッシュが音響担当
2025年4月9日 18:00

「ジャンキー」「裸のランチ」などで知られる異端の作家ウィリアム・S・バロウズをとらえたドキュメンタリー「バロウズ」(83)。日本では1987年に公開された本作が5月9日よりリバイバル公開される。メインビジュアルと長年にわたりバロウズの書籍の翻訳を手掛けている山形浩生氏のコメントが披露された。
アレン・ギンズバーグやジャック・ケルアックらと共にビート・ジェネレーションを代表する作家であり、発禁騒ぎにもなった「裸のランチ」はじめ衝撃的な実験小説を発表、<カットアップ>の手法で言語世界に新たな地平を示し、晩年には画家や俳優としても活躍、その存在自体がひとつの<カルト・アイコン>として知られるバロウズ。
ビートルズ、デビッド・ボウイ、パティ・スミスら錚々たるミュージシャンやデビッド・クローネンバーグ、ガス・バン・サントをはじめ映画監督たちにも多大な影響を与え、今年はルカ・グァダニーノ監督、ダニエル・クレイグ主演による著作の映画化「クィア QUEER」(2024)も公開されるなど現代のアーティストたちにもバロウズ・スピリッツは流れ続けている。

ドキュメンタリー「バロウズ」(83)では、生前の作家の貴重な姿、型破りで奔放な人生を映す。アレン・ギンズバーグやルシアン・カー、ハーバート・ハンケといった友人の作家たちやフランシス・ベーコン、ブライオン・ガイシンの出演、バロウズ自身が語る「妻殺し」の真相や文学のスタイル、自身の著作の朗読、さらには兄や息子も登場する。謎につつまれた作家の肖像に迫るとともに、ひとりの人間がもつ複雑さを洞察するものとなっている。
監督はニューヨーク出身のハワード・ブルックナー。ニューヨーク大学映画学科の卒業制作として1978年にこの映画の制作を開始し、友人のジム・ジャームッシュ(音響担当)、トム・ディチロ(撮影担当)とともに5年の月日をかけて完成させた。しかし、本作は1983年の公開以降、しばらく観ることのできない伝説上の作品として語られてきたものの(ブルックナー監督は1989年に没)、2011年に監督の甥であるアーロン・ブルックナーがプリントを発見しデジタルリマスター化が実現。再び日の目を浴びることとなった。5月9日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開。

「クィア」で始めてバロウズを知ったみなさんも、本作で是非この怪しいジジイの真価をご堪能あれ!
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