コルシカ島への思いを描いた「彼のイメージ」、監督&主演女優が故郷への思い語る!【第37回東京国際映画祭】
2024年11月3日 20:35

第37回東京国際映画祭のコンペティション部門に選出された「彼のイメージ」が11月3日、丸の内TOEIで上映され、監督・脚本を務めたティエリー・ド・ペレッティ、俳優のクララ=マリア・ラレドがティーチインを行った。
本作は、フランスの映画監督ティエリー・ド・ペレッティの4作目となる長編映画。ジェローム・フェラーリの小説と、ペレッティ監督自身のエピソードをモザイク状に構成し、主人公である写真家アントニアの目線を通して、恋人となるパスカルとの恋愛事情や、フランス領であるコルシカ島の社会情勢などを複合的に描く。

東京は2度目というペレッティ監督は「このような場でお会いできて嬉しく光栄です」と客席に呼びかけると、「長編は4作目となるのですが、いままで映画を撮りながら日本の観客は敏感に映画を感じてくれる方々だという印象があります」と語る。
一方のマレドは初来日。監督と共にコルシカ島出身であることを明かすと「とてもいい滞在をさせてもらっています。日本という島国の方々が、この映画から何かを感じていただければ」とメッセージを送る。

マレドは「コルシカ島で生まれ育ち、18歳で政治学を学ぶ旅に出ました」と語ると、現在も大学に在学中だという。そんななか、演技初挑戦で映画主演という大役を得た。「今回のアントニアという役の経験は、私を豊かにしてくれました」と笑顔を見せると「映画や演技にも興味が持てました。6歳から政治に興味があり、いまも政治学を学んでいるのですが、映画というメディアを通してでも政治に関われるという気づきが大きかった。これからもやっていきたい」と俳優としての未来にも思いを馳せていた。

作品のなかでは、フランスからの独立を願いつつも、コルシカ島の人々はフランス語を使っている。観客からそのことを指摘されると、ペレッティ監督は「祖母たちの時代はコルシカ語を喋っていたのですが、政治闘争のなかで、政府がコルシカ語を話すことを禁止したんです」と歴史を述べる。

続けてペレッティ監督は「そのことによって、だんだんコルシカ語が使われなくなってきたのですが、長い闘争を経て、また学校で教えられるようになってきた。クララたちの世代になると、またコルシカ語を話すように見直されているんです」と説明すると「言語だけではなく詩や映画など、文化全体を守るために戦わなければならないという構図は今でもあります」と作品に込めた思いを吐露していた。
第37回東京国際映画祭は11月6日まで開催。
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