江口のりこ×内田慈×古川琴音が三姉妹役で壮絶バトル 抱腹絶倒、家族の欠点が愛おしい「お母さんが一緒」撮影の裏側は?
2024年7月14日 10:00
橋口亮輔の9年ぶりの監督作「お母さんが一緒」が公開となった。ペヤンヌマキ主宰の演劇ユニット「ブス会*」による同名舞台を基に橋口監督が脚色、CS放送「ホームドラマチャンネル」が制作したドラマシリーズを再編集して映画化したもの。
「母親みたいな人生を送りたくない」と願う三姉妹の壮絶なバトルを描く本作は、家族という小さな社会で起こった小さなさざ波が、津波にまで発展するかと思いきや、互いへの愛と信頼が凪を運んで……芸達者な役者陣の見事な演技に抱腹絶倒、そして「いい作品だったなあ」とほろりと感動し、誰しも母、またはクセの強い家族の一員を思い出したくなる珠玉のホームドラマだ。三姉妹を演じた、江口のりこ、内田慈、古川琴音に話を聞いた。
親孝行のつもりで母親を温泉旅行に連れてきた三姉妹。長女・弥生は美人姉妹といわれる妹たちにコンプレックスを持ち、次女・愛美は優等生の長女と比べられたせいで自分の能力を発揮できなかった恨みを心の奥に抱えている。三女・清美はそんな姉たちを冷めた目で観察する。宿で母親への愚痴を爆発させるうちに3人の感情は高ぶり、修羅場へと発展。そこへ清美がサプライズで呼んだ恋人タカヒロが現れ、事態は思わぬ方向へと転がっていく。長女・弥生を江口、次女・愛美を内田、三女・清美を古川、清美の恋人タカヒロをお笑いトリオ「ネルソンズ」の青山フォール勝ちが演じる。
次女の愛美は強気に見られがちなのに本当は結構気が弱かったり、傷つきやすいけど強がっちゃうところは自分にも似ているかもしれません。だからこそ、姉・弥生に煽られてキレちゃう。橋口監督は全てのキャラクターをまずご自身が演じてみせてくれる演出スタイルで。その中から今回の愛美はこれが必要でこれは必要じゃないのかなという部分をキャッチしていきました。
実は1番最初に思い浮かべたのは、私の母親の家系のことなんです。 母と叔母と私の祖母が集まると必ず喧嘩になるんです(笑)。そして、母も叔母も、自分は「おばあちゃんには似てない」って言い張って。だけど、そういうところが似てるんだよ……って私は客観的に見て思っていた(笑)。今は3人すごく仲良くなっていますが、そういった姿も含めて、この3姉妹の物語は、私の母親たちに通じる部分がありました。
三女の清美は、お母さんと姉2人とはちょっと距離を置いて、自分だけはまともだから、しっかりしてなきゃいけないっていう意識を持っている役。まさに、私が母親たちを見る時のシチュエーションと近いな、ってそこを手がかりに役を掴んでいった感じです。
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