「青春18×2」シュー・グァンハン来日! 台湾で舞台挨拶34回……清原果耶が感謝
2024年3月28日 19:00
日台合作映画「青春18×2 君へと続く道」の舞台挨拶が3月27日に東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、来日したシュー・グァンハンと、清原果耶、藤井道人監督が登壇した。観客の熱狂的な声援を浴びるなか、グァンハンが流ちょうな日本語で自己紹介し、会場をさらに沸かせた。
本作は、台湾で話題を呼んだ紀行エッセイ「青春18×2 日本慢車流浪記」を、俳優のチャン・チェンがエグゼクティブプロデューサーとして映画化したもの。台湾では3月14日に世界最速で公開され、初週末の新作ランキングで1位となるヒットスタートを切った。
始まりは、18年前の台湾。カラオケ店でバイトをする高校生・ジミー(グァンハン)は、日本から来たバックパッカー・アミ(清原)と出会い、恋心を抱く。しかし、アミが突然帰国することになり、ふたりはある約束を交わす。そして時が経ち、現在。人生につまずき故郷に戻ってきたジミーは、かつてアミから届いた絵ハガキを再び手に取る。初恋の記憶がよみがえり、ジミーはあの日の約束を果たそうと、彼女が生まれ育った日本への旅を決意する。
上映後、熱狂的な歓迎ぶりを見たグァンハンは、日本語で思わず「めっちゃすごい!」と感激の表情を見せ、清原が「映画はいかがでしたか?」と問いかけると、会場からは万雷の拍手が。藤井監督は「この話をいただいてから5年くらい経つんですが、ちょうど主人公のジミーと同い年の36歳のときにこの映画を撮って、今は37歳になりました。なんだか長い時間でしたが、あっという間でしたし、その時間がなかったらこの映画はこういう形にはならなかったんだろうなと思うと、全てのことに必然性を感じて。感慨深いですね」と、しみじみ語った。
お気に入りのシーンを問われ、「全部!」と日本語で茶目っ気たっぷりに答えたグァンハンは、「全部好きなんですが、日本での撮影と台南での撮影は少し違っていて。日本での撮影はある種、ドキュメンタリー映画のように、ジミーの旅を記録していったんです。一方、台南での撮影は大勢の友だちと一緒に映画を撮っているような形で撮っていきました。藤井監督はそうやって異なる手法で映画を撮っていったのですが、どちらも興味深かったです」と明かす。
清原は、「ジミーとアミが一緒にランタンを飛ばすシーンが、画の力も含めてすごく印象的だったなと思っています。ジミーの心の変化と、アミが守り続けて大事にしているものが交差するようなシーンだったので、大好きなシーンです」とコメント。それを聞いたグァンハンは「全く同感です! ただ実は、その場面の撮影は大変だったんです。その日は大雨が降って、風も吹いて、ランタンがなかなか上がらなかったんですけど、なんとか最終的にはうまくいきました」と、裏話を披露した。
「撮影からちょうど1年くらい経っていますが、まだアミの気持ちとか、この時はどうだったなという感情などが、記憶として私の体内に残りすぎていて」と、しみじみ語る清原。「初号試写でジミーの旅を見ながら、『ジミーはそこでそんな顔をしていたんだね』とか、いろいろと思っていたら、爆泣きしてしまいました。私はひとりでずっと泣いていて。プロデューサーさんたちに『どうですか』と言われても、『もう無理です……』とか言いながら泣きまくっていて。全然客観的に見られなかったですね」と、照れ笑いを浮かべていた。
グァンハンは、日本でのプロモーションも振り返りながら、「日本の皆さんは本当に親切で。特に隣にいるこのふたりはパートナーなので。この2日はとても楽しく過ごすことができました」とニッコリ。清原も「グァンハンさんは、台湾で 34 回も舞台挨拶をされたそうなんです。それに比べたら……(笑)!と、『私にできることは何でもやらせてください』という思いで昨日、今日と頑張っていました」と、力強い決意を伝えていた。
イベントも終盤になり、観客に向けて清原は「この作品が皆様にとって大事な存在になっていくことをただひたすら願っております。そこから足取り軽く、未来へと進んでいけますように、この作品がたくさんの方に届けばいいなと思っております」とメッセージ。そしてグァンハンは、「今回の映画は僕にとって旅をするようなものでしたし、とても楽しかった。そしてたくさんのことを学びました。この映画は純愛ラブストーリーですが、よく見るとこの映画のなかには大人の魂が宿っているんです。ですから皆さんも映画をご覧になる時は大人になって。帰る時には青春を持ち帰ってください」と呼びかけた。最後は、劇中のランタン祭りをイメージして用意された、ランタン型の紙を手に持つ観客とともに写真撮影が行われ、イベントは大興奮の渦に包まれたまま幕を閉じた。
「青春18×2 君へと続く道」は、5月3日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。
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