【誰が犯人?】生きたまま焼かれた被害者は、容疑者全員と肉体関係を持っていた… 「12日の殺人」相関図
2024年3月6日 15:00
帰宅途中の女子大学生が何者かに生きたまま火をつけられ、焼死体という無残な姿で発見された衝撃的な事件を描く「12日の殺人」から、容疑者全員と肉体関係を持っていたとされる被害者の複雑な相関図がお披露目された。
メガホンをとるのは、思いもよらぬさまざまな“偶然”が重なって起きる殺人事件を描いたサスペンス「悪なき殺人」で知られるドミニク・モル監督。同作は第32回東京国際映画祭で観客賞と最優秀女優賞に輝き、日本でも口コミでヒットした。新作「12日の殺人」は、2020 年のポーリーヌ・ゲナによるノンフィクション「18.3. Une annee passee a la PJ」をもとに、モル監督がジル・マルシャンと共同脚本を手がけたスリラー。第75回カンヌ国際映画祭のプレミア部門に出品され、第48回セザール賞で最多6部門受賞に輝いた。
10月12日の夜、21歳のクララは、友人たちとのパーティの帰り道、突如何者かにガソリンをかけられ、火を放たれた。事件後、クララの友人ナニーの協力などもあり、複数の男性容疑者があがるなか、彼らの多くがクララと肉体関係を結んでいたことがわかる。そして彼らは、一様にして彼女が奔放な女性だったと語る。刑事のヨアン(バスティアン・ブイヨン)が率いる捜査班のメンバーたちは、彼女に偏ったイメージを抱いた結果、容疑者を男性と特定し、捜査を進めていく。
モル監督は、「男性捜査官が自分の娘やパートナー、女性の友人や姉妹が犠牲になった事件を捜査することになったら何を思うだろうか? 容疑者を、そして被害者をどう見るだろうか? これら全ての要素が彼らにどのような感情を引き起こすだろうか?」と疑問を投げかけ、被害者や刑事たちの葛藤を感じてもらいたいと語る。
事件関係者、容疑者、捜査班のメンバーが網羅された相関図には、クララとの関係や、それぞれの特徴が書かれている。「現場で自身の血のついたTシャツが見つかる、クララの元カレでDV男。」「クララを燃やしてやるというラップを自作する元カレの男。」など怪しいプロフィールが並び、一体誰が犯人なのか、想像を刺激する仕上がりだ。さらには、親友ナニー、裁判官ベルトラン、新人捜査官ナディアら、行き詰まった捜査の核心を突く女性3人の存在感も見逃せない。
「12日の殺人」は3月15日から、東京の新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開。
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