窪田正孝「エネルギーをずっと感じてました」 佐藤浩市との“ハグ”に込めた想いを明かす
2023年11月20日 15:00

松岡茉優と窪田正孝が主演を務めた「愛にイナズマ」(公開中)のトークイベントが11月18日、都内で行われ、窪田、監督・脚本を務めた石井裕也、プロデューサー北島直明氏が登壇した。
コロナ禍中からその後の世界を舞台に、理不尽な社会の中で夢を諦めることなく前進しようとする恋人とその家族の、いびつながらも愛おしい絆を描く。満員の観客の拍手に迎えられて登壇した窪田と石井監督が登壇。窪田は「(北島プロデューサーが)ネタバレとかも気にせずに何でもしゃべっていいって言ってたので(笑)。皆さんと色々なお話をして交流できたらなと思います!」と語りかけた。
SNS上では「オールタイムベスト更新」「本年度暫定ベストついに発見!誰が何と言おうと大好き」「文句の付け所のない生涯ベスト入り作品」「見逃さなかった私は、強運の持ち主だ!」など、高い熱量で感想を書き込む人が続出している。「この盛り上がりをどう感じるか?」という問いに対して、窪田は自らの想いを述べた。
窪田「映画は観る人それぞれの感想があっていいと思っているし、きっとあんまりだったなという方ももちろんいると思うんですけど、僕が見ている限りでは良い反応しかないんですよね。ちなみに僕のマネージャーは2回観て2回目も泣いたらしいです。マネージャーが泣くってあんまり無いので、嬉しいですね」

「3回観た」というリピーターの観客からは、本作の鍵となる“ハグ”について「日本ではあまり一般的ではないですが、すんなり受け入れられましたか? どういう経緯でハグを取り入れたのでしょうか?」と質問が飛び出した。
「海辺の(佐藤)浩市さんへのハグはすごかったですね」と述べる石井監督に対し、窪田は「風が、ですか?」とボケを挟みつつ、「ハグってすごいエネルギーの交換だと僕は思っています。まして浩市さんにハグできる機会なんてないから、浩市さんから流れてくるエネルギーをずっと感じてました。あんなパワースポットな人いないじゃないですか。尊い聖なる木にハグする感覚でしたね」と回想し、得難い経験だったことを明かした。
石井監督「西洋の人たちはとにかくハグするけど、日本人は接触しない距離感だとか、相手の立場を慮るような人間関係を作るじゃないですか。気持ちとしてはハグしたいけど、実際にはハグできない、という中にドラマがあるような気がしてならないんです」
「どうしたらストレスを溜めることなく(窪田演じる)正夫のように達観することができますか?」という質問も。
窪田「生きているともちろんいろんなことがあると思うんですけど、僕も正夫と同じでなるべくストレスを感じないようなマインドでいようと心がけています。例えば何か怒りの感情があったとしても、相手の立場になって考えたり色々な視点で見てみると、怒りの感情よりも尊敬が生まれてきたりすると思うんです」

本作の着想について尋ねられた石井監督は「2月に脚本を書いて5月にクランクインしたから、正直覚えてないです」とまさかの回答。「普通は構成から考えるけど、今回は思っていることをずっと書いていった。粗いけれど、それさえパワーに変えて俳優のエネルギーにかけようと思いました」と明かす。それに対し窪田も「コロナ禍で花子のような怒りを抱えたまま、声に出すことができなかった人たちがいると思う。それを代弁者として殴り書きされている監督の想いにどんどん熱くなりました。お芝居という嘘を通して、誰もが経験した日常の本音を乗せられるという矛盾したワクワクがありました」と石井監督が書き上げたオリジナル脚本への情熱を語っていた。
トークイベントの最後では、窪田が“劇場で映画を体験することの価値”を観客へ語りかけていた。
窪田「なかなか無い機会でこうしてみなさんとお話しすることができて幸せでした。とても楽しかったです。世の中がどんどん便利になっているだけ、人の心がちょっと寂しくなっている気がして。会わなくても会っている感覚になってしまうというか。昔からある映画館が無くなってしまっていっている現状もあって、すごく寂しいなと思うことがあるんですけど、こうやって1つの映画を2時間、全く知らない人と一緒に観るってすごく貴重で価値のあることなんだと、コロナ禍を経て改めて思いました。この映画もそうですけど、世界中には面白い映画がたくさんあるので、皆さんと一緒にもっともっと映画を盛り上げていけたら嬉しいです! 今日は本当にありがとうございました!」
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