ファン・ビンビンの俳優復帰作「緑の夜」予告 惹かれ合う女たちが、夜の闇を疾走する
2023年11月17日 11:00

ファン・ビンビンの俳優復帰作として話題を呼んだ映画「緑の夜」の予告編がお披露目。映像には、夜の闇を疾走する、惹かれ合う女たちの姿が切り取られている。
本作は、第73回ベルリン国際映画祭でワールドプレミア上映され、テディ賞とパノラマ観客賞にノミネートされた。苦難に満ちた過去から逃れようと中国を離れ、韓国で抑圧された生活を送り暮らすジン・シャは、保安検査場での仕事中、ミステリアスな緑の髪の女と出会う。ふたりは、ふとしたきっかけから、危険で非合法な闇の世界に巻き込まれていく。

ファン・ビンビン(「355」「武則天 The Empress」)がジン・シャを演じ、イ・ジュヨン(「梨泰院クラス」「ベイビー・ブローカー」)が緑の髪の女に扮した。メガホンをとったのは、監督デビュー作「Summer Blur(原題)」が世界的に高い評価を得たハン・シュアイ。10月に開催された第28回釜山国際映画祭での上映には、キャスト陣と監督がそろって登壇した。さらに、第36回東京国際映画祭でジャパンプレミア上映され、「幻想的な世界に入り込めた」「主演ふたりの演技に惹きつけられた」など、好評を博した。

予告編は、ジン・シャと、緑の髪の女の鮮烈な出会いを活写。ジン・シャは、花火のようなタトゥーがのぞく胸元に目を奪われ、耳元で囁かれる破裂音に思わず息をのむ。触れられる肩、戯れに踏まれる足、いまにもこぼれ落ちそうなタバコの灰を受け止めるために差し出される手の平。ジン・シャの独白と相まって、どこか白昼夢のような雰囲気のなか、ふたりが惹かれ合っていくさまが映し出される。
しかし、トンネルを抜けるカットから「怖いの?」というセリフをきっかけに、映像の雰囲気は一変。不遜で挑発的な表情の男たち、意味深な視線をバックミラー越しに投げかけるジン・シャの夫、「こいつに許される必要が?」という緑の髪の女による叫び――。不穏なカットが続くなか、映像は「全ては運次第」と言いながらも、どこか居場所を見つけたような様子のふたりの姿で、締めくくられている。
「緑の夜」は、2024年1月19日から東京の新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷シネクイントで公開。
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