日英合作「コットンテール」ローマ国際映画祭で快挙 リリー・フランキー&錦戸亮のツーショット場面写真も公開
2023年11月2日 08:00

リリー・フランキーが主演し、錦戸亮、木村多江、高梨臨が共演する日英合作映画「COTTONTAIL(原題)」が、「コットンテール」の邦題で2024年3月1日から公開されることが決定。なお、日本公開に先駆け、第18回ローマ国際映画祭グランドパブリック部門(GRAND PUBLIC)へ正式出品され、主演のリリー・フランキーとパトリック・ディキンソン監督がワールドプレミアとなる公式上映に出席。ディキンソン監督が最優秀初長編作品賞受賞という快挙を果たしている(現地時間:10月29日に閉幕)。
本作は、愛する人を失い、崩れかけた家族の再生の物語。兼三郎(リリー)は、妻・明子(木村)を失うまで、一人息子の慧(トシ/錦戸)と疎遠になっていた。明子の葬式でひさしぶりに、トシと妻さつき(高梨)、孫のエミに会う。喪主の兼三郎は、酒に酔い、だらしない態度。明子の遺言状は、子供の頃に愛した「ピーターラビット」の発祥地で、夫婦で行きたいと思っていたイギリスのウィンダミア湖に散骨して欲しいという内容だった。兼三郎と慧一家は、明子の最後の願いを叶えるため、東京からイギリスに向かう。しかし、心を開きあえないふたりは言い争いとなり、兼三郎は何も言わずに一人で湖に向かってしまう。道に迷い途方に暮れる中、ある農場のジョン(キアラン・ハインズ)と娘メアリー(イーファ・ハインズ)の世話になり、次第に心が安らいでいった兼三郎は、迎えに来たトシにずっと言えなかった秘密を打ち明ける。

ローマ国際映画祭では、10月26日(現地時間)、主演のリリーとディキンソン監督がレッドカーペットに登場。リリーは「万引き家族」のカンヌ国際映画祭以来となる国際映画祭のレッドカーペット参加となった。レッドーカーペットでは、地元ローマの市民、世界各国から集まった映画ファン、マスコミから止まない“リリー・コール”が起こり、握手、サイン、写真を求められ、なかなか前に進めない状況までに盛り上がった。

ワールドプレミアとなる公式上映では、エンドロールが始まった瞬間から、拍手の嵐。エンドロールにリリーの名前が出た瞬間、観客は熱を帯び、リリーも立ち上がり観客に応える場面が終映まで続いた。上映後も、地元ローマの市民、映画ファン、マスコミがリリーの元へ集まり本作の感動を伝え、握手を求める人々が列をなし、映画祭のスタッフから次の上映準備のため場所を空けてほしいと言われるほど盛り上がったようだ。
ワールドプレミア上映を終えたリリーは「パトリックというイギリス人監督が撮った、日本人家族の物語がローマの方々に熱く迎えられたこと、『コットンテール』という作品が国を超えていく瞬間を目の当たりにするという素晴らしい経験ができました」とコメント。

監督・脚本を手がけたディキンソンは、早稲田大学に留学経験があり、日本の映画や小説などに多く触れてきた。その中で、日本に素晴らしいスタッフ、キャストがいることを知ったこと、インターナショナルな作品の方が面白くなると考え、日本とイギリスの二つの国をまたがる話にすることを決めたと合作の経緯を語っている。撮影は新型コロナウイルス感染拡大に伴う延期を経て、2021年初夏、日本でスタートし、イギリス・ロンドンで敢行した。
なお、今回の発表に伴い、兼三郎(リリー)とひとり息子の慧(錦戸)のツーショット写真が解禁された。
「コットンテール」は、24年3月1日から新宿ピカデリーほか全国公開。
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