加害者家族が、被害者遺族を使用人として雇う… ブリランテ・メンドーサ監督作「FEAST 狂宴」24年春公開
2023年11月1日 14:00

フィリピンの鬼才ブリランテ・メンドーサ監督の最新作「Apag(原題)」が、「FEAST 狂宴」の邦題で、2024年春に公開されることがわかった。物語の中心となるのは、息子の罪を庇う加害者家族と、全てを失った貧しき被害者遺族。加害者家族が、遺族を使用人として雇ったことで始まる奇妙な共同生活を描く。
息子が起こした交通事故の罪を被り、刑務所に収監されていた家族の長の帰還を祝う宴の準備が進められている。彼が収監されている間、妻と息子は協力して家族と家計を守り、亡くなった男の妻と子どもたちを引き取り、使用人として面倒を見ていた。しかし、宴の日が近付くにつれて、後ろめたさと悲しみが再び浮かび上がる。やがて、「失った者」と「失わせた者」との間の平穏は、かき乱されていく。
「ローサは密告された」「キナタイ マニラ・アンダーグラウンド」など、フィリピン社会の暗部をえぐり、社会問題や社会的リアリズムを通して、強くたくましく生きる庶民の姿を描いてきたメンドーサ監督。本作では、フィリピンの田舎町で巻き起こった交通死亡事故から始まる当事者家族同士の心の機微と赦しを描く。ストーリーは次々と予想を裏切る展開を見せ、抒情的な映像の奥で、大きな疑問を観客に突きつける。
主演は、平均視聴率40%を誇り、7年にわたり放送されたフィリピンの国民的人気ドラマ「プロビンシャノ」で知られ、国民的スターの地位を不動のものとしたココ・マルティン。さらに、メンドーサ作品の常連であり、第69回カンヌ国際映画祭で、東南アジア初の主演女優賞を獲得したジャクリン・ホセ、人気アクション俳優であり、現在は上院議員を務めるリト・ラピッド、子役からスタートし、数々の作品に出演するグラディス・レイエスら、フィリピンの人気俳優が集結した。
11月1日は、マルティンの誕生日。日本公開が決定したことを受け、「日本の皆さん、そして日本にいる同胞の皆さんに、この『FEAST』を見て頂けることを願っています」と、コメントを寄せた。
「FEAST 狂宴」は、24年春に東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

“ベスト主演映画”TOP5を発表!
【出演123本の中から、1位はどの作品?】そして最新作は、生きる力をくれる“集大成的一作”
提供:キノフィルムズ

ワン・バトル・アフター・アナザー
【個人的・下半期で最も観たい映画を実際に観たら…】期待ぶち抜けの異常な面白さでとんでもなかった
提供:ワーナー・ブラザース映画

96%高評価の“前代未聞の心理戦”
【スパイによる究極のスパイ狩り】目を逸らせない超一級サスペンス
提供:パルコ

映画.com編集長が推したい一本
【ただの映画ではない…】むしろ“最前列”で観るべき奇跡体験!この伝説を人生に刻め!
提供:ポニーキャニオン

酸素残量はわずか10分、生存確率0%…
【“地球で最も危険な仕事”の驚がくの実話】SNSで話題、極限状況を描いた超高評価作
提供:キノフィルムズ

めちゃくちゃ笑って、すっげぇ楽しかった超刺激作
【これ良かった】激チャラ大学生が襲いかかってきて、なぜか勝手に死んでいきます(涙)
提供:ライツキューブ

なんだこのかっこいい映画は…!?
「マトリックス」「アバター」など数々の傑作は、このシリーズがなければ生まれなかった――
提供:ディズニー

宝島
【超異例の「宝島」現象】こんなにも早く、心の底から“観てほしい”と感じた映画は初めてかもしれない。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント