「ぼくは君たちを憎まないことにした」予告公開 テロリストへの手紙をつづったベストセラーを映画化
2023年9月22日 11:00

2015年に起きたパリ同時多発テロ発生から2週間の出来事を綴った世界的ベストセラーを映画化した、「ぼくは君たちを憎まないことにした」の予告編とティザーポスターが披露された。
パリのコンサートホール、バタクラン。アメリカのバンド、イーグルス・オブ・ザ・デスメタルのライブ中に3人の男たちが1500人の観客に銃を乱射し、立てこもった。少し前には、パリ郊外のスタジアムで行われていたフランス対ドイツのサッカー親善試合や周辺のレストランで過激派組織「ISIL」の戦闘員が自爆テロを起こしていた。バタクランには、ジャーナリストのアントワーヌの妻、エレーヌと友人がいた。安否確認すらままならないカオスの中で、2日後に判明したのは、友人は生き延び、エレーヌは犠牲となった受け入れがたい事実だった。
誰とも悲しみを共有できない苦しみと、これから続く育児への不安をはねのけるように、アントワーヌは手紙を書き始める。妻の命を奪ったテロリストへの手紙は、息子と二人でも「今まで通りの生活を続ける」との決意表明であり、亡き妻への誓いのメッセージだった。一晩で20万人以上がシェアし、新聞の一面を飾ったアントワーヌの「憎しみを贈らない」詩的な宣言は、動揺するパリの人々をクールダウンさせ、テロに屈しない団結力を芽生えさせていく。
予告映像は、アントワーヌが、悲しみや不安、怒りを押し殺し「僕と息子が幸せで自由な人生を送ることで、君たちは恥じ入るだろう。君たちは負けだ、人生は続く。君たちに憎しみを送らない」と、SNSを通してテロリストへの手紙を投稿し、その強いメッセージが全く間に世界中を駆け巡る様子が映し出される。そのほか、小さな息子が母の動画を見て喜んでいるシーンや、母の墓前で父子が抱き合う場面が差し込まれ、残された二人のこれからに想いを馳せる予告映像となっている
11月10日から、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開。
(C)2022 Komplizen Film Haut et Court Frakas Productions TOBIS / Erfttal Film und Fernsehproduktion
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