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忘れられない夏の終わり 堀内友貴監督×五十嵐諒×花純あやの「明ける夜に」を語る

2023年8月16日 15:00

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左から五十嵐諒、花純あやの、堀内友貴監督
左から五十嵐諒、花純あやの、堀内友貴監督

テアトル新宿で開催中の「田辺・弁慶映画祭セレクション2023」内で、堀内友貴監督の長編デビュー作「明ける夜に」が8月18日から24日まで公開される。

作品は8月31日から9月1日にかけて、夏の終わりを目前に、大人になれない若者たちをコミカルで爽やかに描いた青春群像劇。新人監督の登竜門とされる国内の各映画祭で計5冠を獲得し、田辺・弁慶映画祭ではキネマイスター賞と映画.com賞を受賞した注目作だ。

オフビートな会話とテンポで笑わせながら、夜が明けていく光の変化とともに、登場人物たちの思いを限られた時間の中で浮かび上がらせていく独特な世界観をもった作品。海までのひと晩を共にする就活生の男女を演じた五十嵐諒花純あやの、そして堀内監督に、本作製作や出演の経緯、撮影時のことなど作品への思いを聞いた。

モラトリアム(大人の領域に踏み込めずにうろうろしている状態)をテーマに映画制作を続ける堀内監督は、「自主映画で撮ってきたけど、卒業制作というタイミングもあり、自分の中でもここでモラトリアムの中にいるだけじゃなく、そこから抜け出すもの、終わらせるものを撮らなきゃいけないなという感覚があった」ということと、「映画制作の専門学校在学中に出会った、まだ世の中に知られていない素晴らしい俳優の方たちや、共に学んできた優秀な学生スタッフ、そして僕自身が、この映画で映画業界に見つけられてやるんだ! そんな想い」で本作を製作したと明かす。

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堀内監督の前作「また春が来やがって」で共演した米良まさひろとともに、引き続き出演した五十嵐。就活に苦戦する主人公・山ノ辺というキャラクターには堀内監督が投影されているという。「まず脚本が面白かった。監督からの思いも聞いて、なおかつ僕自身も役者としてくすぶっている感覚があり、みんなと一緒にこの作品で映画業界に見つけてもらいたいという思いをもったのを覚えている。監督の脚本は台詞に無理がないので、僕らの中にすっと入ってくる感覚があるけど、彼にしか思いつかない面白さとか、匂いとか、雰囲気とかが混じっているので、これは本当に演じる僕ら次第だなと思った」と五十嵐は振り返る。

一方、堀内監督は「あやのさんという人がいるからキミという人物が生まれてきて、そこから物語が動きはじめたみたいな感じ」と、花純との出会いが脚本を書き始める最後のひと押しになったという。花純は「はじめて会った日に映画を作ろうと思っているので出てくださいというノリはあったけど、本当に出られるとは思っていなかった。でも、その日から一カ月後くらいに第一稿と改めての出演依頼をもらった。脚本には、出会った日の私の出来事とかも盛り込まれていたので、本当に思っていてくれていたんだという嬉しさと、作品の中に私でもあるし、私でないところ、監督に対して私が初めて感じたところも盛り込まれていた。キミという女性が作品を通して、生きているみたいな状態のものを読みとり、作っていったらどうなっていくんだろうとワクワクしたのを覚えている」という。堀内監督は「キミもまたある種の自分というか、自分のもうひとつの側面を投影して書いた」とする。

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花純は堀内作品を「言葉にし難い妙味」と表現しているが、撮影について聞いてみると、「凄くいい雰囲気で、滞ったり、マイナスな空気が流れることがほとんどなかった印象。みんなも監督に対して信頼を置いているので、監督がこうしたいとなったらそれをよりよくするためにみんな考えて動くし、監督もみんなのことを信頼しているんだなというのがあったので、それぞれ自分の分野でのびのび生き生きと作品づくりをしている感覚があった」とし、五十嵐も同意。その現場の一体感がスクリーンから伝わってくる。

お互いの共演した印象については、「私は普段はあわせられるタイプというか、これがしたいという人がいたら、それの受けに徹することができるタイプでもあるので、今回逆に引っ張っていく感覚と、五十嵐さんがそれを受けてくれる感覚が凄い心地よかった。会話がしやすくて、第一印象からふたりのシーンは絶対いいシーンになると思った」と花純。五十嵐も「凄くやりやすかった。いかにまわりの個性あるキャラクターを映えさせることができるかが今回僕に任せられている部分だと思っていたので、一緒にお芝居をした時に、僕が心配しなくても大丈夫なんだなと。これだけキミというキャラクターを魅力あるものに仕上げてきているから、僕は普通に嘘をつかずに芝居していればいいという感覚だった」と述べ、シナジーを発揮できる組み合わせだったようだ。

堀内監督は「脚本で最初に書いた台詞が、山ノ辺とキミの最後の台詞で、あそこが思いついて、あそこに向かって行くふたりをどう作るかみたいなところから書いていけた。それを自分が一番映像として見たい、これを映画にしてみたいというのがあり、ふたりのあのシーンを実際に撮れて嬉しかった」と思いを述べている。

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念願の劇場公開を前に、五十嵐は「見てくれた方々のどこか心にひっかかる作品であって欲しい」とし、花純も「見てくださった方々の思い出と一緒に歩くような作品であってくれたら嬉しい」と述べる。そして、堀内監督は「自分たちが面白いと言いあって作っていく感じにチームとしてなれたのはすごく良かった。個人的には自分と同世代や、若い人たちがこの映画を見てどのように感じ、どんな感想を持ってもらえるのか楽しみ。あの日のような夜の思い出がある方もない方も、またこれから過ごすかもしれない方も含めて、まずは多くの人に見て欲しい」と語った。

なお、就活生の男女が主人公という映画の内容にちなみ、「お祈りメール」(不合格通知)の提示で鑑賞料金が200円OFFになる、大学生限定の割引キャンペーンを実施する。

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