「インセプション」エンディングの謎、ノーラン監督がついに明かす
2023年7月26日 21:00
レオナルド・ディカプリオが主演した、2010年のSFアクション「インセプション」のエンディングについて、クリストファー・ノーラン監督が複数のメディアでコメントしている。
同作は、ディカプリオ演じる主人公が子どもたちのもとに帰るシーンで幕を閉じる。最後に映し出されるのは、今いる世界が夢か現実かを区別するためのトーテムで、コマが倒れれば現実、倒れなければ夢のなかとなる。だが、その結果が明らかにされないまま、映画はフィナーレを迎える。
曖昧なエンディングをめぐってファンのあいだで議論が絶えないが、最新作「オッペンハイマー」の宣伝のために米人気ポッドキャスト「Happy Sad Confused」に登場したノーラン監督は、「正しい答え」を明かした。
「それについてはしょっちゅう質問される時期を経験した。そして、(妻でプロデューサーの)エマ・トーマスが正しい回答を教えてくれた。最後のショットの意味は、レオが演じるキャラクターがあの時点において結果を気にしなくなった、ということだとね」
また、米ワイヤードの取材で「曖昧ではあるが、感情的には曖昧ではない。観客にとっての知的なものだ」と返答している。
ちなみに同作に出演したマイケル・ケインは、18年に米タイム紙の取材で「正解」を披露している。「『インセプション』の脚本を手にしたとき、私は少し戸惑った。それでノーラン監督に『夢がどこか分からない』と言ったんだ。『いつが夢で、いつが現実なんだ?』と。するとノーランはこう言った。『君がいるシーンは現実だ』とね。つまり、こういうことだ。私が画面に出ていれば、それは現実だ。私が出ていなければ、夢なんだよ」