トム・クルーズ、俳優組合とスタジオ側の仲介を試みていたことが明らかに
2023年7月21日 11:00
「トップガン マーヴェリック」でハリウッドを救ったと言われるトム・クルーズが、米俳優組合のストライキを回避するために双方に働きかけていたことが明らかになった。米ハリウッド・レポーターが報じている。
映画会社、テレビ局、配信プラットフォームなど350社が所属する業界団体Alliance of Motion Picture and Television Producers(AMPTP)との交渉が、期限となる7月12日(現地時間)までに更改に漕ぎ着けることができなかったため、米俳優組合(SAG-AFTRA)は14日からストライキに突入。5月からストライキに入っている米脚本家組合とタッグを組んだことで、ハリウッドは完全にストップしている。
関係者によると、トム・クルーズは交渉会議にZoomで参加し、AIに関するSAG-AFTRAの懸念を伝えたという。しかし、クルーズが交渉に参加したにもかかわらず、AMPTPが譲歩しなかったため、交渉は決裂することになった。なお、AMPTP側は1日の出演料と引き替えに、エキストラの俳優をスキャンし、肖像権を企業側が取得。企業側が永久利用するという条件を提示していたことが明らかになっている。
また、クルーズはストを実施しているSAG-AFTRAにも、映画館の脆弱な状態を考慮して、組合員のプロモーションの解禁を求めた。だが、SAG-AFTRAは映画やテレビへの出演などと一緒に、プロモーション活動をいっさい禁じていることから、彼らもまたクルーズの声を無視したことになる。
SAG-AFTRAのストライキにより、「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE」の続編となる「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART TWO」は撮影中止に追い込まれている。