カンヌでお披露目 役所広司主演、ビム・ベンダース監督「PERFECT DAYS」海外版特報映像公開
2023年5月22日 04:00

第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作で、ドイツのビム・ベンダース監督が役所広司はじめ日本人キャストを起用して製作した“日本の公共トイレを舞台にしたアートフィルム”「PERFECT DAYS」(原題、日本公開未定)の海外用特報映像(https://www.youtube.com/watch?v=HTgWYojq-z8)が公開された。
映画はベンダース監督が2020年から東京・渋谷区内17カ所の公共トイレを、世界的に活躍する16名の建築家やクリエイターが改修する「THE TOKYO TOILET プロジェクト」に賛同し、日本の公共トイレのなかに“small sanctuaries of peace and dignity(平穏と高貴さをあわせもった、ささやかで神聖な場所)”を見出し、清掃員の平山という男の日々の小さな揺らぎを丁寧に追った物語。平山を演じるのは、ベンダースが長年リスペクトする俳優、役所。ふたりの静かなセッションが、その瞬間にしかないものたちの美しさを描き出す。
共演は、平山のもとに突然訪れる姪役に新人の中野有紗。その母、平山の妹に麻生祐未。平山と奇妙なつながりをもつホームレスにダンサーの田中泯。同僚の清掃員に柄本時生。そのガールフレンドにアオイヤマダ。平山が休日に訪れる居酒屋のママに石川さゆり。その元夫に三浦友和ら。
公開された特報映像は、カンヌ国際映画祭用で上映されたもの。パリ、ロンドン、ベルリン、東京で行われた試写会で、「今の東京をこんなにも温かく、美しく、描けるのか」と絶賛され、「この世界にはつながっている世界と、そうでない世界がある」のセリフと共に、平山が自分だけのルーティンのなかを淡々と生きる日常、そしてそれを静かに揺らす出来事が丁寧に映し出される。ベンダースの見つめる詩的で温かな世界が感じ取れる。
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