“特別処理室”での監禁生活を支えたのはチェスの本だった 「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」予告公開
2023年5月20日 08:00

オーストリアの作家、シュテファン・ツバイクの世界的ベストセラー「チェスの話」を原案とした映画「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」(フィリップ・シュテルツェル監督)の日本版予告編、ポスタービジュアル、場面写真が、このほど一挙に公開された。
ロッテルダム港を出発し、アメリカへと向かう豪華客船。ヨーゼフ(オリバー・マスッチ)は久しぶりに再会した妻のアナ(ビルギット・ミニヒマイアー)と船に乗り込む。かつてウィーンで公証人を務めていたヨーゼフは、ヒトラー率いるドイツがオーストリアを併合した時にナチスに連行され、彼が管理する貴族の莫大な資産の預金番号を教えろと迫られた。それを拒絶したヨーゼフは、ホテルに監禁されるという過去を抱えていた。
一方、船内ではチェスの大会が開かれ、世界王者が船の乗客全員と戦っていた。船のオーナーにアドバイスを与え、引き分けまで持ち込んだヨーゼフは、彼から王者との一騎打ちを依頼される。ヨーゼフのチェスの強さには、ある悲しい理由があった。王者との白熱の試合の行方とともに、衝撃の真実が明かされる。

予告は、公証人であるヨーゼフが、妻のアナとダンスをしながら優雅な夜を過ごしている姿から始まる。そこから状況は一転し、彼は秘密国家警察“ゲシュタポ”に突然拉致されてしまう。ゲシュタポのフランツ=ヨーゼフ・ベーム(アルブレヒト・シュッヘ)から「あなたが管理してる貴族の資産を渡しなさい」と迫られ「なんの話だかわからない」としらを切ると、そのまま“特別処理室”へと監禁されてしまうヨーゼフ。家具以外何もない一室で精神的な拷問をうけ衰退、錯乱していくが、一冊のチェスの本を手に入れてから、ヨーゼフはチェスの世界へとのめり込んでいく。
ポスターは、日本版のオリジナルデザイン。チェスの碁盤の上に、たたずむヨーゼフとゲシュタポとみられる人物の背中。まるでチェスの駒のように人物が配置された印象的な構図のビジュアルだ。また「何ものにも屈したくない」というコピーが添えられ、ナチスとの心理戦へ挑んだヨーゼフの強い意志を想起させる。
「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」は、7月21日からシネマート新宿ほか全国ロードショー。
(C)2021 WALKER+WORM FILM, DOR FILM, STUDIOCANAL FILM, ARD DEGETO, BAYERISCHER RUNDFUNK
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