【「鬼滅の刃 遊郭編」総集編放送】ufotableお勧め作品5選 同社の礎を築いた初期作から徳島でしか見られない短編まで
2023年4月1日 20:00
4月1日午後9時からフジテレビ系で、「鬼滅の刃 遊郭編」の特別総集編「遊郭潜入編」が放送されます。翌週8日の「遊郭決戦編」とあわせて2週連続で放送され、9日午後11時15分からは、待望のテレビアニメ第3期「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」が初回1時間スペシャルでスタートします。
アニメ「鬼滅の刃」シリーズを手がけるアニメ制作会社ufotable(ユーフォ―テーブル)は1999年に活動をはじめ、今年で25年目をむかえるスタジオです。「鬼滅の刃」で同社の名前を覚えた方に、ufotableがこれまでに手がけた作品や今後予定されている新作のなかからお勧めの作品5本+αをご紹介します。
2011~12年に全25話で放送されたテレビアニメ「Fate/Zero」は、TYPE-MOONの人気ゲーム「Fate/stay night」の前日譚を描いた虚淵玄氏によるスピンアウト小説が原作です。「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」と同様、本作も第1話は1時間スペシャルで放送されました。
TYPE-MOON関連作である奈須きのこ氏による小説をufotableがアニメ化した「劇場版『空の境界』」シリーズ(07~13)のクオリティをテレビシリーズでも再現することを目標に掲げて制作され、放送時には圧巻のアクションなどが大きな話題となりました。規格外の映像美でファンを沸かせるufotableのテレビアニメへの取り組みは、今も進化し続けています。
7人の魔術師(マスター)が英霊(サーヴァント)を召喚し、奇跡をかなえる聖杯を手にいれるために争う「聖杯戦争」が描かれる「Fate」シリーズは多くの派生シリーズが展開中で、ちょっと難しそうだと感じている方もいるかもしれません。「Fate/Zero」はシリーズの前日譚を描く内容ですので、初めて見る「Fate」シリーズとしてもお勧めできます。
アニメ「鬼滅の刃」シリーズを手がける外崎春雄監督と松島晃(キャラクターデザイン・総作画監督)は、バンダイナムコエンターテインメント原作の人気RPGが原作の「テイルズ オブ」シリーズのアニメ化を多く手がけています。
2人は、OVA「テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION」(07~12)、テレビスペシャル「テイルズ オブ ゼスティリア ~導師の夜明け~」(14)、「テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス」(16~17)まで、ufotaleが制作した「テイルズ オブ」アニメ版のメインスタッフを約10年もの間、担当してきました。とくに外崎監督のアニメ初監督作品(※ゲームのアニメムービーの監督をのぞく)である「テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION」は、シルヴァラント編、テセアラ編、世界統合編の計3期、全11話まで続いた長期シリーズです。また、ufotaleではゲーム「テイルズ オブ」シリーズの最新作「Tales of ARISE」の作中アニメムービーの制作なども手がけています。
「鬼滅の刃」シリーズも、テレビアニメ第1期の放送から4年が経ちます。ファンの期待に応えながら長丁場のシリーズにじっくりと取り組んできた経験のある2人だけに、「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」以降のアニメ化も絶対的な安心感で楽しむことができるでしょう。
03年に放送されたufotable設立初期のテレビアニメで、原作は阿智太郎氏によるライトノベル(矢上裕氏によるコミカライズも原作クレジットに表記)。宇宙人が開発したパワードスーツのモニターをすることになった貧乏専門学校生を主人公に、宇宙犯罪者や正義のヒーローたちが皆正体を隠しながら同じアパートのご近所さんとして暮らす、アクションコメディ作品です。見る人をホッとさせるほのぼのとした笑いや、アクション満載でサービス精神たっぷりの内容は、現在のufotable作品にも通じるところがあると思います。
15年に開催された「ufotable15周年展」の図録には「住めば都のコスモス荘 すっとこ大戦ドッコイダー」は「今に至るufotableのPRODUCTIONとしての礎を築いた作品」と書かれ、この頃から今も同社で活躍するメインスタッフが多く参加しています。
ufotable2作目のテレビシリーズである本作では、すべての話数を自社で制作(外部の制作会社に制作協力を委託しない)することに挑戦し、その後、「ニニンがシノブ伝」(03)、「フタコイ オルタナティブ」(05)、「コヨーテ ラグタイムショー」(06)、「がくえんゆーとぴあ まなびストレート!」(07)と意欲的な作品を手がけ続けてアニメファンの注目を集めました。
ufotableは、テレビアニメ「コヨーテ ラグタイムショー」「がくえんゆーとぴあ まなびストレート!」、四国のお遍路を題材に実写とアニメを融合した番組「おへんろ。~八十八歩記~」など、インディーズ精神あふれるユニークなオリジナル作品を手がけています。
「桜の温度」は、ufotableが自社で資金をだして製作したオリジナル劇場短編。「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」「映画大好きポンポさん」の平尾隆之が監督、主題歌を「劇場版カードキャプターさくら」の皆谷尚美が担当し、田舎町で鬱屈した日々をすごす男子高校生をめぐるビターな青春ドラマが凝りに凝った映像で描かれます。
11年の封切り時に都内の映画館で短期上映された後、同社が徳島に構える映画館ufotable CINEMAでしか上映されていません。ソフト化や配信もされておらず、作品を見るには徳島に行くしかありません。
ジブリ美術館で上映されているオリジナル短編アニメに近い立ち位置ですが、ジブリ美術館の短編アニメは複数あるため、お目当ての作品を見るには上映されるタイミングを待つしかありません。「桜の温度」はufotable CINEMAで12年の開館以来、同作が上映され続けています。極端な話、明日徳島のufotable CINEMAに行けば見ることが可能です。徳島近辺に行くことがある方は、ぜひ「桜の温度」をご覧になってみてください。
最後に「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」のあとに控えるufotable最新作をご紹介します。「Fate」シリーズのTYPE-MOONによるゲームが原作の「魔法使いの夜」の劇場アニメ化が21年12月に発表ずみで、ティザーPVが公開されています。
また、全世界で展開されている中国発のオンラインRPG「原神(げんしん)」の長期コラボプロジェクトも昨年9月に発表されています。原作ゲームのプロジェクトチームとufotableによるコラボで、ufotable制作による渾身の映像が堪能できるコンセプトPVが公開中です。
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