鈴木亮平「仲間の大切さを学んだ」　「TOKYO MER」と侍ジャパンの共通点語る

本作は、最新の医療機器とオペ室を搭載した大型車両（ERカー）で、重大な事故・災害・事件の現場にいち早く駆け付け、「ひとりも死者を出さないこと」をミッションとする「TOKYO MER」の活躍を描く物語。横浜・みなとみらいを舞台にした劇場版では、横浜市や周辺大型施設、横浜市消防局の全面協力で大規模な撮影が実現。横浜のシンボル・ランドマークタワーや赤レンガ倉庫など日本有数の観光名所でもある実際の建物を使用し、「TOKYO MER」メンバーや、新設されたライバル組織「YOKOHAMA MER」の奮闘をつづる。主演の鈴木が、チーフドクターの喜多見を演じている。

「劇場版ができる」と聞いたときの感想を問われた鈴木は「だまされないぞと思いました」と語り、会見冒頭から周囲も大笑い。「続編ができるということは、俳優としてこれ以上ない幸せ。だからこれで浮かれてしまって、やっぱり『やめました』となったときに傷つくことを恐れた」というほど映画化に大きな喜びを感じたといい、「絶対に映画館で観てほしい映画になっています。ゴールデンウィークにご家族で映画館に来ていただきたい。それに相応しい映画だと自信を持っています」と完成作に胸を張った。

ランドマークタワーで爆発事故が発生し、数千人が逃げ惑う緊急事態を描く本作。撮影は猛暑の中で敢行されたが、緊迫感あふれる場面の連続かつ、暑さとの戦いにもなるロケは、賀来と要が「過去いち大変な撮影だった」と口をそろえるなど過酷を極めたという。

そんな中、鈴木は「僕は大変なのが好きなんですよね。大変であればあるほど『楽しい！MERってこうだよね！』となる」と微笑み、これには賀来や中条が「そうなんですよ！ちょっとおかしい」と総ツッコミ。鈴木は「階段でいろいろな方を抱えながら、ひたすら階段を降りていくというシーンが多かった。これは初めてだったんですが、途中から背中の全面がつった。ものすごく痛いんですが、でも落とすわけにはいかないから必死でやる。『喜多見ってこうだよな。MER、これだぜ！』となる。監督、ありがとうございました」と松木監督にお礼を述べ、周囲の笑いを誘っていた。

記者からの質問にも答えたが、日本中がワールド・ベースボール・クラシック（WBC）開幕で盛り上がっていることから「侍ジャパンと『TOKYO MER』の共通点は？」と聞かれる場面もあった。

鈴木は「（大谷）翔平と亮平の共通点ですか？」とお茶目に切り出し、「たまに大谷選手に似ていると言われます」とコメント。さらに「野球というのはチームプレイ。お互いを信頼し合いながら、自分が出るべきところは出て、引くところは引くというのは、まさに『MER』の撮影で日々経験していること。僕もドラマの撮影の前半は『自分が主役だから頑張らなきゃ』と思っていた。中盤からは、雨に打たれた撮影で凍えているときにみんなが火を焚き続けてくれたり、みんなに助けられた体験を経て、『自分が頑張らなくてもいいんだ。チームとして強くなっていけば、このドラマは成功するかもしれない』と思えた。僕自身もこのドラマで仲間の大切さや、共演者を信じることを学んだ」としみじみと語りながら、「ぜひ健闘していただきたい」と侍ジャパンにエールを送っていた。

「劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室」は、4月28日に全国ロードショー。