ミシェル・ヨー、ダニエルズは「ぶっ飛んだ天才」 「エブエブ」オールキャストインタビュー映像入手
2023年3月3日 12:00
第95回アカデミー賞に最多ノミネーションを果たした「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」(略称:エブエブ)のオールキャストインタビュー映像を、映画.comが独占入手した。主演のミシェル・ヨーはじめ、キー・ホイ・クァン、ステファニー・スー、ジェイミー・リー・カーティスらが、監督コンビ・ダニエルズ(ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート)との“大冒険”を語っている。
「マルチバース」と「カンフー」が融合した、かつてないカオスな世界観で繰り広げられる壮大な異色作でありながら“家族の絆”を描く感動の物語。アメリカでコインランドリーを経営するエヴリン(ミシェル・ヨー)は、突如“別の宇宙から来た”という夫・ウェイモンド(キー・ホイ・クァン)から「全宇宙をカオスに陥れる“巨大な悪”を止められるのは君だけだ」と告げられ、いくつもの並行世界(マルチバース)の存在を知ることに。宇宙と家族を救うため宿命を受け入れたエヴリンは、マルチバースを駆け巡り、巨悪との壮絶な戦いに立ち向かう。
ダニエルズの代表作といえば、ダニエル・ラドクリフが死体役を演じた「スイス・アーミー・マン」。ところが、ミシェル・ヨーは同作を観ていなかったという。彼らとの出会いについては「監督たちは控えめで人畜無害に見えた。けれど、すぐにぶっ飛んだ天才に変身したの。だから引き受けた」と振り返る。
そして「監督たちは機知に富んでる」と表現。「彼らの凄いところは、ぶっ飛んでいてあり得ないストーリーの中でも、愛、混乱、傷心ありのままの人間の感情を表現しているところ。だから物語が真に迫っていて説得力がある」と語っている。
クワン監督が「本作は多くの側面を持つ。あらゆる感情とジャンルを網羅し“すべてが至る所で起こる”。その中心に家族のドラマがあり、家族との絆を取り戻そうとする母親を描いている」と明かすと、シャイナート監督は「マルチバースのSFらしさを突飛な世界に持ち込んだうえで倫理的に共感できる要素も入れたかった」と話す。そして、このような結論へと至った。
クワン監督「そこで宇宙(ユニバース)が愛する人を引き離そうとしても思い続けられるかを考えた」
シャイナート監督「主人公像を考えた時に自分たちの親を当てはめたら、そこから一気にアイデアが湧いた。主人公は親で敵役は僕たちがモデルだ(笑)」
反抗期のエヴリンの娘・ジョイを演じたステファニー・スーは、ダニエルズとの仕事について「出演者の考えや意見を積極的に聞いてくれる」「思いやりのある現場なの。喜びにあふれた環境をみんなで作り出そうとしている」と述懐。一方、狂暴なヴィラン・ディアドラを演じたジェイミー・リー・カーティスは、本作の内容について「華やかな部分や映画的な派手さもあるわ。けれど、その根底には娘が自分の元を去ったと感じている母の愛の物語がある」と分析。
そして、ウェイモンド役のキー・ホイ・クァンは、感慨深げにこう語っている。
「この作品は僕の人生の中で1、2を争う冒険だったよ」
「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」は、3月3日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。
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