「戦場のメリークリスマス」出演予定だったビートきよし ロケ地で毎晩D・ボウイが弾き語り「うわー、かっこいいなあって」
2023年1月21日 10:30

映画「戦場のメリークリスマス」4K修復版のトークイベントが1月20日、東京・新宿武蔵野館であり、お笑い芸人のビートきよしが登壇した。
映画は第2次世界大戦中のジャワの日本軍捕虜収容所を舞台に、極限状況に置かれた人間たちの相克を描いた異色のヒューマンドラマ。デビッド・ボウイ、坂本龍一、ビートたけしら俳優が本業ではないキャスティングが話題を集めた。
1970年代から漫才コンビ「ツービート」としてビートたけしと活動していたきよしは、当時レギュラー出演していたバラエティ番組「笑ってる場合ですよ!」出演中に、大島監督からオファーがきたそうで、生放送中に「戦争映画に出るんなら頭刈っちゃえって、坊主にさせられたんですよ」と、クランイン前から役作りの指示を受けたと明かす。
撮影地は、南太平洋のラロトンガ島。当時はあまり産業がなかった小島のため、ある程度の年齢に達した男性はオーストラリアなどへ出稼ぎに行き、島で暮らすのは女性と子どもが多かったとのこと。「うちの娘と結婚してくれ」と島民に頼まれたエピソードを披露し、「でも手を出したら、重婚で刑務所入れられちゃうからね」と笑いを誘った。

ラロトンガ島は連日の雨天で撮影が進まず、きよしは滞在期間の1週間のほとんどを卓球やビリヤードをして過ごしていたそう。夕食会場では「目の前でデビッド・ボウイがギター持ってきて歌うんです。それが毎日でした。うわー、かっこいいなあって。気さくないい方でした」。撮影現場を見学した際は、「スタッフも外国の方ばかりでした。ジョニー大倉さんが暴行されるシーンで、その傷が本物のようで。海外のメイクさんの技術はすごいなと思った」と思い出を語った。
天候が回復し、きよしの撮影日が島に滞在できる最終日だったことから大島監督が「きよしさん(の出演シーン)ワンカットしか撮れないんだよ。だから全然出ないほうがいいんじゃない? 全然出ないで帰ったほうが、ネタになるでしょ。ギャラはあげるから」と提案したという。それに対しきよしは、「いいですよって、ギャラをもらって喜んで帰ってきました(笑)」と、出演が幻となったいきさつをネタとして明かし、会場を沸かせた。

この日の聞き手を務めた、映画評論家で映画監督の樋口尚文は、ハラ軍曹を演じるビートたけしがオープニングとラストで映し出される「戦場のメリークリスマス」に対し、1983年公開の映画「丑三つの村」で、きよしが日本兵役で出演した経緯を興味深げに尋ねていた。
「戦場のメリークリスマス 4K修復版」は、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、立川シネマシティ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次再上映中。
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