ロシア、米アカデミー賞国際長編映画賞をボイコット
2022年10月3日 09:00

ロシアの業界団体「ロシア映画アカデミー」は9月26日(現地時間)、米国で開催される第95回アカデミー賞の国際長編映画賞にロシア作品を提出しないことを決定した。米Deadlineなどが報じている。
同団体は「ロシア映画アカデミーの最高会議幹部はいかなるロシア映画も2022年アカデミー賞へ出品しないことを決定した」と声明を発表。2月から続くウクライナ侵攻による西側諸国との関係悪化が不参加の理由のようだ。
ロシア映画アカデミーの決定に対し、アカデミー賞選考委員会のパベル・チュクレイ委員長が抗議の辞職。ロシア国営のタス通信によれば、協議なしに行われた決定であり「違法」であるとチュクレイ委員長は主張しているようだ。委員会幹部のニコライ・ドスタル氏も同じく職を辞したという。
一方で、選考委員のアレクセイ・ウチテル氏はロシア映画アカデミーに会談の申し入れをしている模様。同氏はタス通信に、「この状況は直ちに修正される必要があります。ロシアのオスカー選考委員会のメンバー抜きで、このような決定を下すことは不可能だと思われます」と語った。
報道によると、出品資格のあるロシア映画は122本。第67回アカデミー賞で、国際長編映画賞の前身である外国語映画賞を受賞した「太陽に灼かれて」のニキータ・ミハルコフ監督は「現在ロシアの存在を否定している国で、ロシアを代表するような映画を今年選ぶことは意味がない」と述べたと報じられている。
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