増田俊樹&市来光弘が語る“切っても切れない関係” 「特『刀剣乱舞 花丸』 雪月華」インタビュー
2022年9月2日 15:00

3部作のアニメ「特『刀剣乱舞 花丸』 雪月華」の第3幕「華ノ巻」が9月1日から劇場上映される。メインキャラクターである加州清光(かしゅうきよみつ)役の増田俊樹と大和守安定(やまとのかみやすさだ)役の市来光弘に、第1幕「雪ノ巻」、第2幕「月ノ巻」の振り返りとともに、第3幕「華ノ巻」の見どころを聞いた。「雪ノ巻」で清光が修行に旅立ち、「月ノ巻」で帰還を待ち続けた安定――そんな2振の関係性の変化とは?(取材・文/編集部)

アニメ「刀剣乱舞-花丸-」は、2016年にテレビアニメ第1期、18年に第2期「続『刀剣乱舞-花丸-』」が放送。新撰組・沖田総司の愛刀とされる大和守安定と加州清光を中心に、“とある本丸”での刀剣男士の日常が描かれた。

3部作「特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~」は、第1幕「雪ノ巻」、第2幕「月ノ巻」、第3幕「華ノ巻」で構成されている。5月20日に公開された第1幕「雪ノ巻」では、山姥切国広(やまんばぎりくにひろ)と山姥切長義(やまんばぎりちょうぎ)の関係、加州清光の旅立ちなどが描かれた。続く第2幕「月ノ巻」(7月8日公開)は、3日間の夏休みを与えらえた刀剣男士たちが審神者(さにわ)のためにアルバムを作ろうと盛り上がるなか、安定は修行で不在の清光のためにアルバム作りを進める。

そして、9月1日から劇場上映されるのが第3幕「華ノ巻」――。ある日審神者が倒れてしまい、本丸に最大の危機が訪れる。遠征に出ていた18振の刀剣男士たちが帰還できなくなり、それぞれ平安時代、戦国時代、江戸時代で過ごすことに。本丸に残っていた安定、清光は、窮地の仲間と審神者を救うため未知の世界へと出陣する。

市来 まずは旅立ちのシーンに対して「憎い演出だな」と思いました。安定が清光を送り出す時のセリフが、テレビアニメ1期のラストで安定が見送られる時のセリフと同じ流れになっているんです。流行りの言葉で言うとエモい演出でした(笑)
市来 「月ノ巻」の安定からは、いつも隣にいた大事な一振、清光がいないことへの寂しさを強く感じました。清光の為に写真を撮るシーンがたくさんありましたし、寂しさを吐露するシーンもありました。休暇を過ごす刀剣男士たちの明るく楽しいシーンが多く描かれるなかで、安定の寂しさや本音が垣間見えるのが切なかったです。

増田 演じる側としては、まずは「やったー! パワーアップする!」と思いました(笑)
増田 もともと劣っていたわけではないので、演出として目で見てわかるような、わかりやすいパワーアップは見受けられませんでした。ですが「華ノ巻」を通して、実力や技術ではない部分で感じ入るものがありました。周りがどんどんどんどん強くなり、成長していくなかで、清光も「自らを信頼できる、自信のようなもの」が欲しかったんじゃないかなと感じたんです。
増田 セリフがほとんどなく、収録もすぐに終わってしまったので、「みんな頑張れ~!」という気持ちでした(笑)

市来 3部作を通して、テレビシリーズの時と比べたら「対の刀」という言葉にふさわしい2振になったかなと感じました。テレビアニメ1期では、安定は顕現(けんげん)したばかりでしたから、1番最初に顕現した清光にはたくさん助けてもらっていました。ですが今回の3部作では、清光と肩を並べています。頼り頼られる関係になった、安定の成長を強く感じましたね。

増田 「頭で感じていた腐れ縁が、心で感じる腐れ縁に変わった」という印象を受けました。そもそも第1期のスタート時点から、清光にとって安定は“(顕現するのを)待っていた存在”でしたから、ある種、最初から「俺たち腐れ縁だよね」みたいな関係だったように思います。
そこから1期、2期、「雪月華」を通して「やっぱり、本当に腐れ縁なんだな」と心で感じると言いますか。ある種、諦めと言いますか(笑)。何をする時にもちょっと頭をよぎってしまう、切っても切れない関係であることを改めて認識させられたんです。だから「ああ、この関係はもう切れないんだ」という諦めです。
増田 諦めと言いつつ、信頼とも捉えられる。そういった「なんとも言えない関係」というところが、「華ノ巻」時点での2振の終着点だと思います。
市来 1期から考えても、今回の3部作は2振の関係性のさらなる変化を感じていただけると思います。

増田 やっぱり清光の旅立ちは大きな出来事だったと思います。「『雪月華』で何を描きたいのか」と考えた時に、加州清光の修行は、ある種「3部作の横軸」として存在するのではないかと感じました。同時に「多分『月ノ巻』では(清光は)帰ってこないだろうな」とも予感していました。
増田 案の定でした(笑)。テレビアニメでは、2期まるごと安定が(修行から)帰ってこなかったですから、「月ノ巻」の台本を読む前から、なんとなく「1本まるごと清光は帰って来れないだろうな」と覚悟していました(笑)
市来 それでいうと、僕もやっぱり「雪ノ巻」での安定が清光を見送るシーンは印象深いですね。先ほどもお話しした演出の部分ですが、「どこに行くの」「いつ帰ってくるの」という言葉が似ていて、1期の時はそれを言われる側だったのが、今回は言う側になったという。

市来 3部作の最後ということもあって、序盤から本丸を揺るがす大きな事件が起こります。その事件を解決するための最後の出陣のシーンには、特に注目していただきたいですね。僕個人としては、出陣する刀が決まる瞬間が印象に残っています。
増田 これまでもさまざまな困難を乗り越えてきていますが、今作は3部作の“締め”に相応しい展開です。本丸全体の困難に全員で立ち向かう、劇場上映作品らしい戦いが描かれます。1期から考えても、「花丸」で一番大きな戦いかもしれません。戦いを見届けていただきたいですね。
また3部作「特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~」全体としては、劇場上映ならではの大迫力のスクリーン、映像美や音響を楽しんでいただきたいです。内容自体は、アニメと変わらぬ“花丸感”を、スケールアップしてお届けしているので、テレビシリーズとはまた違った楽しみ方をしていただけたらうれしいです。

市来 スケールアップという意味でいうと、出陣のシーンはテレビシリーズにはなかった演出が入っていて、そこは間違いなくスクリーンで映えると思います。増田くんも言った通り、良い意味で変わらない部分を残しつつ、映画館に映えるよう力を入れた部分もしっかりある作品に仕上がっています。
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