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時代の先の先を行く、エルヴィス・プレスリーのすごさ バズ・ラーマン監督が明かす「ある意味パンクの発祥」

2022年6月23日 16:00

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オースティン・バトラー
オースティン・バトラー
(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

世界史上最も売れたソロアーティスト、エルヴィス・プレスリーの真実の物語を描く「エルヴィス」。「ムーラン・ルージュ」などで知られ、本作のメガホンをとったバズ・ラーマン監督が、リサーチを重ねた結果知ったというプレスリーのすごさについて語った。

撮影準備の為、ラーマン監督は18カ月もの間プレスリーに関するあらゆることをリサーチした。その過程で「とても珍しいレコーディングシーンを見つけました。50年代のもので、トム・パーカー(プレスリーのマネージャー)がインタビューされているものなのですが、背後でエルヴィスが歌っているのが聞こえるのです。そのエルヴィスの歌い方は、ある意味“パンクの発祥”とも言えるものでした。ノスタルジックでもなく、お行儀良くもなく、人を刺激するような感じなんです」と、初期のロックを飛び越し、70年代に登場するパンク的であったことを明かしている。

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実際にプレスリーのパフォーマンスは、当時の人々の目にはかなり斬新に映っていたようで、「ある有名なミュージシャンも、50年代のエルヴィスについて、見た目も奇妙でかなりショッキングだったと言っていました」とラーマン監督は語っている。

パンクの精神が反体制や反骨にあるならば、プレスリーの音楽にパンクを感じても不自然ではないかもしれない。黒人のコミュニティで育ったプレスリーは、罪を犯した父が収監されるなど、つらい時期を過ごす。そして少年時代の誕生日にギターをプレゼントされると、一心に音楽にのめりこんでいく。

50年代にデビューすると若者たちを熱狂させ、一気にスターダムへとのし上がっていくが、彼の“新しさ”に拒否反応を示す保守的な大人たちからは嫌厭されてしまう。しかし、自分の音楽を信じ、社会の壁を打ち壊していき、その姿はパンクと言っても過言ではないエネルギーに満ちあふれていた。

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本作でプレスリー役を演じたオースティン・バトラーは、あまりにも偉大なスターを演じることへの重圧を感じていたそうで、「社会のアイコンのような人物を演じることに、とてもプレッシャーを感じていました。僕は毎朝、心臓がドキドキすることで目が覚めたのです」とその心労の程を明かしている。

エルヴィス」は、7月1日から全国公開。

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