野本梢監督「3653の旅」「彼女たちの話」が8月に池袋シネマ・ロサで同時公開
2022年5月13日 16:00

「愛のくだらない」で第14回田辺・弁慶映画祭の弁慶グランプリと映画.com賞をダブル受賞した野本梢監督の中編映画2本「3653の旅」(42分)と「彼女たちの話」(56分)が、8月13日より池袋シネマ・ロサで同時公開される。このほど両作品の特報(https://youtu.be/oROQ3D5n5MQ)が公開された。
「3653の旅」は東日本大震災から10年、埼玉と石巻で離れて暮らす幼馴染みのそれぞれの過去との向き合い方、未来への一歩を描いたもの。「彼女たちの話」は女性の社会進出における不遇を目の当たりにするも、男女という対立構造に疑問を持ち始める中学生の少女を描いている。両作品とも野本監督が脚本を手掛けた。
少人数で撮影日の間隔を空け、感染症のリスクヘッジを図りながら2年の歳月をかけて撮影された。その2年という期間は作品を顧みる機会を与え、客観的に作品を判断し、新たに脚本を書き加えていくという新しいスタイルの映画となっている。企画・プロデュースは、震災当時から復興事業に携わってきたリフォーム会社エイジア代表の稲村久美子氏。2019年に国内映画祭で4つのグランプリを含む8つの賞を受章した野本監督の短編「次は何に生まれましょうか」以来の再タッグとなる。
「3653の旅」のメインキャストは岩手県出身の中村更紗、「ボクらのホームパーティー」の卯ノ原圭吾、「優しさのすべて」でTAMA NEW WAVE女優賞にノミネートされた二田絢乃のほか、鈴木達也、坂巻佑、多田浩志、稲村美桜子が出演。現地の人々、石巻市のみやぎ東日本大震災津波伝承館など多くの協力を得て制作された。

「彼女たちの話」の主演は本作が映画初主演となる稲村美桜子、「アルム」「おろかもの」で主演を務めた笠松七海のほか、昨年TEMPURA KIDZを卒業し俳優や振付師として活躍する関口蒼、「3653の旅」に続き中村更紗、アクション俳優として人気の絢寧をメインキャストに加え、坂口彩夏、花音、足立英、八木拓海、津田恭佑ら若手俳優が出演している。
野本監督は「(『3653の旅』について)プロデューサーの稲村久美子さんと共に石巻市を訪れた際目にしたのは驚くほどに整った街並みと背の高い防波堤でした。被災地から離れた私たちが毎年この時期に津波の映像を見ながら当時を思い出している間に、現地の方たちは前に進むため、同じ悲劇を繰り返さないためにものすごいスピードで取り組んでいらっしゃいます。そんな現状と共に、気持ちが追いつかない人々の葛藤を描けたらと思いました」とし、「(『彼女たちの話』については)今回『女性による女性のための映画を』ということで始まった企画でしたが、初回の撮影を終えて“女性のための”と性別で区切るのはどうなのかとお互いに感じ方向性を変えていくこととなりました。もちろん女性であるがゆえの不遇はあると思います。だからと言って男性を非難するだけ、不遇を嘆くだけ、正義を振りかざすだけでは前に進めない。よりつぶさに考え行動する。一企業のトップとして子育てもしながら歩みを止めずにきた稲村さんと話しながら制作できたこの作品は私の人生の道標にもなるでしょう」と述べている。
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