「BiSH」は、2015年3月に結成した“楽器を持たないパンクバンド”。アイナ・ジ・エンド 、セントチヒロ・チッチ 、モモコグミカンパニー 、ハシヤスメ・アツコ 、リンリン 、アユニ・D の計6人からなるアーティストグループだ。2021年は紅白歌合戦にも出場し、国内外で人気を集めていたが、同年12月、2023年をもっての“解散”を発表した。
本作では、メンバーひとりひとりが6人の監督とそれぞれタッグを組んだ。映画界からは数多くの名作を残し続ける行定勲 、MV界からはこれまで「BiSH」の多くの作品を手掛けてきた田辺秀伸、大喜多正毅、エリザベス宮地、山田健人、そして「WACK」代表でもある渡辺淳之介 が自らメガホンをとる。ドラマ作品からアート作品まで“六人六色”で魅せる「BiSH」の新しい一面を詰め込んだ異色作となった。なお、主題歌は「BiSH」による「I have no idea.」が使用されている。
「BiSH presents PCR is PAiPAi CHiNCHiN ROCK'N'ROLL 」は、6月10日から新宿ピカデリーほか全国公開。各作品のタイトル、ストーリー、主演のコメントは以下の通り。
(C)WACK INC ●「リノベーション」
アイナ・ジ・エンド ×田辺秀伸監督
心に悩みを抱えるダンサーの女性が、不動産屋に連れられた内見先で不思議な出来事を経験していく。踊りと映像で魅せる、一人の女性が自身のルーツを探る物語。
「どこまでもモヤモヤしたり、じんわり心が温まったり、歯茎丸出しになるぐらい笑っちゃったり、音楽が可視化されて頭がスカっとしたり。BiSHでお世話になっている監督方が必死に向き合ってくださった愛がぎゅーーーんと詰まっている作品です。私が出ている映画に関しましては、あの男の人が夢にも出てきそうな謎っぷりですので。いざ、ご覚悟」(
アイナ・ジ・エンド )
(C)WACK INC ●「レコンキスタ」
ハシヤスメ・アツコ ×大喜多正毅監督
鬱屈した日々を送るOLが、ある日社内のエレベーターで奇妙な時空のループにはまる。エレベーターの停止先に見つけたものとは。過去の自分をぶち抜く爽快ムービー。
「ショートムービーという枠の中で監督の思い描く世界観に1人1人が溶け込み、観たことのない姿がそこにはありました。BiSHを愛してくれる監督さんだからこそ、6人全員ここまでさらけ出すことが出来たんだろうな、と思います。何も考えず笑ったり、これはなんだ?と、考えさせられたり…。6人6色、みんな違ってみんな良い!BiSHは音楽以外でも心を動かすことができる、と確信しました。どれも愛おしい作品です、是非!」(
ハシヤスメ・アツコ )
(C)WACK INC ●「オルガン」
アユニ・D ×エリザベス宮地監督
「山に行ってくる」と言って、遠くへ去っていった兄の竜一。山小屋に向かったあーこは、竜一が撮った一枚の写真と自分宛の手紙を見つける―。
「『BiSHで映画をつくる。』演技とは何か?果たして私はどんな人間になれる?なんて少しの不安と沢山のワクワクが心を埋めてました。撮影期間、私はいくつものとんでもない経験ができたのです。それはそれは私の平常運転な日々の暮らしでは経験できなかったことです。あの時の記憶はどっぷりと色濃く残っています。BiSHメンバー6人、そして監督方6人の感性がたっぷり詰まっている唯一無二でカオスなオムニバス映画です。6人のまた新しい顔をぜひご堪能くださいませ」(
アユニ・D )
(C)WACK INC ●「VOMiT」
リンリン ×山田健人監督
どこでもない夜道を千鳥足で歩く一人の女性。彼女の不思議な旅路の終着地は―。人間の感情を圧倒的な映像美と音楽で魅せる異色のトリップムービー。
「私はこの映画でSeishiro先生にダンス指導をして頂きコンテンポラリーダンスに挑戦しました。ダンスに正解はないという先生の言葉に心を救われ、自分の新しい表現方法を見つけるきっかけにもなりました。山田健人監督の綺麗な映像にyahyelの方々が曲を書き下ろしてくださり、映像も音楽も存分に楽しめる作品になりました。メンバー、監督それぞれの個性溢れるムービーが完成したので是非映画館の大きな画面と音響の中で観てみてください」(
リンリン )
(C)WACK INC ●「PEACH CHAOS PEACH」
モモコグミカンパニー ×
渡辺淳之介 監督
普通の高校生桃子がある朝目覚めると……これ以上はネタバレするとなんも面白くなくなってしまうような青春ドタバタコメディ。
「渡辺さんとタッグを組むという時点で危険な香りがしていましたが、予感的中!脚本を見てからは不安と恐怖で冷や汗垂らしながら現場に向かいました。撮影終わりには渡辺さんに『お前意外とやるなぁ』と若干引かれながら褒められました。とにかく、
モモコグミカンパニー 人生で確実に上位に入るほど身体を張り、振り切って作品にぶち当たらせていただきました。ちょっと頑張りすぎたかも…。あの、皆さん、どうか引かないでください!」(
モモコグミカンパニー )
(C)WACK INC ●「どこから来て、どこへ帰るの」
セントチヒロ・チッチ ×
行定勲 監督
チヨはアキオのことを2番目に好きだといつも言った―。許されない関係にある男女の濃厚な文学的恋愛物語。
「BiSHに入ってから8年目、6人で映画の世界に飛び込んだのは初めて。また新しい私たち。美しいものが醜く見えるとき異物が愛おしく見えるとき、私は人間って面白いと思えます。6つのストーリーがどんな感情にあなたを動かすのでしょうか。私は、大好きな行定監督とタッグを組ませて頂きました。私自身もまだ知らなかった私を見ているような気持ち。挑戦の日々の中でたくさん考えさせてもらいました。愛がどんな形であるのが一番の幸せなのだろう。私にはまだ見つからないけどそれでいいのかも。BiSHと最強最愛な監督達と作ったオムニバス映画です。波瀾万丈。うれしいな、何卒」(
セントチヒロ・チッチ )