没後10年 クリス・マルケル特集上映開催「サン・ソレイユ」など6作品
2022年3月14日 12:00

今年没後10年を迎え、“シネ・エッセイ”の作家として知られるクリス・マルケル監督の特集上映が5月27日からアップリンク吉祥寺で開催される。
記憶と記録、歴史と個人史、戦争、虚構と現実などのテーマで、フィルム、写真、本、ビデオ、ゲームなど多様なメディアを用いたマルケル監督。第2次世界大戦中ナチスに対するレジスタンスに参加後、「夜と霧」(55)でアラン・レネの助監督を務めキャリアをスタートした。監督以外にも、「ベトナムから遠く離れて」(67)のプロデューサーなど、多彩な作品の誕生に寄与し、また数回来日もしている。作品は優雅にして詩的であり、「12モンキーズ」(95)のテリー・ギリアム監督ら世界中のクリエイターに大きな影響を与え続けている。

上映作品は、ある日曜日のスケッチとして革命後の北京の人々や風景を鮮やかに描いた初期短編「北京の日曜日」(56)、開発途上のシベリアの街と風景や人々の様子をアニメーションやアーカイブ映像を挿入しつつ書簡形式のナレーションで描く「シベリアからの手紙」(58)、1948年の建国以来12年を迎えたイスラエルの複雑な現実を描く。第三次中東戦争以降、マルケル自身によって上映禁止にされた「ある闘いの記述」(60)、チリ難民支援コンサートのためにリハーサル中の人気歌手を映す「イヴ・モンタン ある長距離歌手の孤独」(74)、日本とアフリカ、記憶や旅をテーマに、フィクションやドキュメンタリー、哲学的考察が混在したマルケルの代表作「サン・ソレイユ」(82)、仮想空間の中に現実と虚構が交錯するマルケル晩年の問題作「レベル5」(97)の6作。上映期間中には、トークイベントも予定されている。
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