御年76歳のオスカー女優ヘレン・ミレン、イメージ覆す家政婦姿 「ゴヤの名画と優しい泥棒」場面写真
2022年2月5日 12:00

ロンドンのナショナル・ギャラリーで実際に起きた絵画盗難事件の知られざる真相を描く「ゴヤの名画と優しい泥棒」から、ヘレン・ミレンの場面写真が披露された。
本作は、1961年にナショナル・ギャラリーで起きたゴヤの名画「ウェリントン公爵」盗難事件を基にした実話を映画化。この大事件の犯人は、60歳のタクシー運転手ケンプトン・バントン(ジム・ブロードベント)で、テレビに社会との繋がりを求めていた時代、孤独な高齢者のために盗んだ絵画の身代金で公共放送(BBC)の受信料を肩代わりしようと企てたのだ。しかし、事件にはもうひとつのある真相が隠されていた。
(C)PATHE PRODUCTIONS LIMITED 2020「クィーン」では英国君主エリザベス女王を演じアカデミー主演女優賞を受賞、「RED レッド」シリーズでは元凄腕の殺し屋、「グッドライアー」では悪女を演じ、「ワイルド・スピード」シリーズにも出演するなど、御年76歳にして活躍を続けるミレン。本作では、ケンプトンの長年連れ添った妻・ドロシーを演じている。
職を転々とするケンプトンに代わって、家政婦として働く一家の大黒柱的存在であり、場面写真では、エプロン姿で掃除機をかけ、スポンジで暖炉を磨き、雇い人のドレスの着替えを手伝う、これまでのミレンのイメージを覆す姿を切り取っている。
(C)PATHE PRODUCTIONS LIMITED 2020ミレンは脚本と自身の役どころについて「愛情あふれる脚本に魅せられました。私は60年代という時代も大好きなんです。私が演じたドロシーという女性は地に足が付いた人。夫のケンプトンは夢想家だけど、いろいろな意味でとても献身的で勇気がある人だと思います」と明かす。続けて、「ケンプトンだけでなく、ドロシーの態度も見習うべきですよね。夢を見るのはとてもいいことだけど、月々の支払いは待ってくれないから(笑)。だから、現実的な生活をしている人たちの声も聞くべきなんです」と語っている。

ケンプトンに関する情報はたくさんあったが、脚本とドロシーの1枚の写真だけで役作りをしなければならなかったミレンは、その写真を見て、キャラクターになりきるためには肉体的な改造が必要だと感じたという。
生前のミッシェル監督は「ヘレンがドロシーになりきる準備をしていたことにとても驚きました。彼女は、まったく何の気負いも衒(てら)いもなく自分を変えていったんです。観客は彼女がやったことに驚くはずです」とその変貌ぶりを称えている。
「ゴヤの名画と優しい泥棒」は2月25日から公開。
(C)PATHE PRODUCTIONS LIMITED 2020
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
スプリングスティーン 孤独のハイウェイ
【人生にぶっ刺さる一本】すべての瞬間が魂に突き刺さり、打ち震えるほどの体験が待っている
提供:ディズニー
ブルーボーイ事件
【日本で実際に起きた“衝撃事件”を映画化】鑑賞後、あなたは“幸せ”の本当の意味を知る――
提供:KDDI
なんだこの面白そうな物語は…!
【ヤバすぎる世界へ、ようこそ】“最弱”ד下半身を失ったアンドロイド”…予告だけで今すぐ観たい!
提供:ディズニー
火の華
【あまりにも凄すぎた】“日本の暗部”に切り込んだ圧倒的衝撃作――フィクションかノンフィクションか?
提供:アニモプロデュース
盤上の向日葵
【「国宝」の次に観るべき極上日本映画に…】本作を推す! 壮絶な演技対決、至極のミステリー、圧巻ラスト
提供:松竹
てっぺんの向こうにあなたがいる
【世界が絶賛の日本映画、ついに公開】“胸に響く感動”に賞賛続々…きっとあなたの“大切な1本”になる
提供:キノフィルムズ