フレデリック・ワイズマン「ボストン市庁舎」 役所に勤める人は「市役所割」を適用
2021年11月10日 13:00
ドキュメンタリー映画の巨匠フレデリック・ワイズマン監督最新作「ボストン市庁舎」が、11月12日に公開される。このほど「全首長・全職員、公務員就職希望の人も見るべき映画」との声を受け、市役所などで働く職員が特別料金で見られる「市役所割」が導入されることになった。
映画はドキュメンタリー界の“生ける伝説”ワイズマンが米マサチューセッツ州ボストンの市役所を撮影。「市民のために働く市役所」として数百種類ものサービスを提供するボストン市庁舎の舞台裏を、市政改革を率いたマーティン・ウォルシュ市長(当時)をはじめ、真摯に問題に対峙し奮闘する職員たちの姿を通して映し出している。
一足早く上映された山形国際ドキュメンタリー映画祭での評判、アメリカ在住の人気映画評論家・町山智浩氏の「日本よ、これが市政だ!」というコメントによって、SNSでは「日本の全ての市長が見るべき」「うちの区の職員に見てもらいたい」という声が拡散され、配給会社には現役の首長らから「映画を見たい」という問い合わせが届いた。そのような声に応え、市役所などで働く職員が特別料金で見られる「市役所割」が決定した。
さらには、地方自治体を応援するメディア「HOLG.jp」の「地方公務員オンラインサロン by HOLG」ではオンライン試写を開催。映画ファンだけでなく、行政の未来を担う人たちに映画「ボストン市庁舎」が届けられることになりそうだ。
また、ボストン市では、次期市長に初のアジア系女性ミシェル・ウー氏が当選し大きな話題となっていることも、本作の追い風となっている。前市長マーティン・ウォルシュ氏が「市民のために働く市役所」「市から国を変える」を合言葉に、当時のトランプ政権に反旗を翻していたからこそ、初の非白人女性市長が誕生。市民の多様性に応え、日々の生活をよりよくするための行政のヒントが、本作にも詰まっている。
「ボストン市庁舎」は、11月12日から、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国順次公開。
対象劇場:「ボストン市庁舎」公開劇場(Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテなど。割引実施の有無は、劇場へお問い合わせください)
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