ケン・ローチの長編デビュー作「夜空に星のあるように」53年ぶりのリバイバル公開 特報も披露
2021年10月17日 18:00

イギリス映画界の名匠ケン・ローチの長編デビュー作「夜空に星のあるように」が、12月17日からリバイバル公開されることが決定。1967年の日本公開から、53年の時を経て上映される。あわせて、メインビジュアルと特報も披露された。
2000年代に入り「麦の穂をゆらす風」「わたしは、ダニエル・ブレイク」の2作品が、カンヌ国際映画祭のパルムドール(最高賞)を受賞し、80歳を超えてもなお、新作を発表し続けているローチ監督。格差社会、貧困、人種差別といった社会問題を取り上げ、労働者階級、第3世界からの移民たちに寄り添った映画を世に送り出している。長編デビュー作「夜空に星のあるように」には、既にその一貫した視点、プロ&アマを問わないキャスティング、ロケ撮影中心、大胆なシーンの省略、即興性など、ローチ監督の“その後の映画”に見られる特長が顕著に表れている。
ロンドンの労働者階級に生まれた18歳のジョイは、泥棒稼業で生計を立てている青年・トムと成り行きで結婚し妊娠。ところが、トムは赤ん坊に無関心ですぐ彼女に手をあげる始末。トラブル続きのある日、トムが逮捕され、ジョイは叔母の家に厄介に。そこに夫の仲間だったデイヴが訪ねてくる。やがて彼女は優しいデイヴに惹かれ一緒に幸せな日々を送るが、彼もまた逮捕されてしまう。獄中のデイヴに手紙を書き続けながら、ジョイは幼い息子ともに懸命に生きていく。
主演は、本作でカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭主演女優賞を受賞したキャロル・ホワイトと、アート系作品からハリウッド大作まで華麗なるキャリアを誇る名優テレンス・スタンプ。イギリスのフォーク・ロック界の巨人ドノヴァンによる音楽が、60年代後半に生きるロンドンの労働者階級の生活を美しく彩っているのも魅力のひとつだ。特報では、ジョイ(ホワイト)と幼い子に、デイヴ(スタンプ)がドノヴァンの楽曲「Colours」を歌うシーンが確認できる。
「夜空に星のあるように」は、12月17日から新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

日本よ、これが本物の“悪”だ
【拷問、殺人、裏切り、粛清】超刺激的な“史上最大ヒット作”、観たらすごかった…!
提供:JCOM株式会社

何だこのむちゃくちゃ“刺さる”映画は!?
【尋常でなく期待してる】“命より大事な誰か”のためなら、自分の限界を超えられる。
提供:ディズニー

キャンドルスティック
【予告編だけでこんなに観たくなること…ある!?】阿部寛、10秒でAIを騙す――狂おしいほど面白そう
提供:ティ・ジョイ

たった“1秒”で爆発的に話題になった映画
【個人的に“過去最高”】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた注目作、実際に観てきた
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映