とにかく僕らが作りたい映画を作る――ティモシー・シャラメ、「DUNE デューン」監督から贈られた言葉
2021年10月12日 13:00

フランク・ハーバートのSF小説を映画化した「DUNE デューン 砂の惑星」で主人公ポールを演じたティモシー・シャラメにオンライン取材を実施。役作りのほか、メガホンをとったドゥニ・ビルヌーブ監督から言われて印象に残っているという言葉を教えてくれた。
本作は、かつてデビッド・リンチ監督によって映画化もされたSF小説を新たに映画化。砂に覆われた惑星“デューン”を舞台に、“未来が視える”能力を持つ青年ポール・アトレイデス(シャラメ)の運命、宇宙世界の混迷が描かれる。
複雑な役柄に挑むにあたり、原作を深く読み込んだそうで、「詳細に書き込まれているので、まずは原作から研究していきました。ドゥニの作品の世界観もとても参考になりました。彼の世界のなかでどうやって生きているのかが重要なので、作品のトーンも研究しました。『ブレードランナー2049』にしても本作にして、世界観を作りつつリアリズムに根付いていると思います」と振り返る。
(C)2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reservedビルヌーブ監督については「ポールのようなキャラクターを表現するには、監督との信頼関係がないといけないので、ドゥニが監督で助かりました。ドゥニのことを信じることができたから、ストイックな成熟したキャラクターを演じられたと思います。信頼できない監督だったらそうは演じることはできなかったです」と信頼を寄せる。
(C)2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved本作以降も話題作への出演が続き、シャラメは日本の映画ファンからも“新世代のプリンス・オブ・ハリウッド”として注目を集めている。エネルギッシュに活動し続ける理由について「こういう大作に出られてラッキーだと思っていて、大きな役を得られない気持ち、夢をどうしても果たせない気持ちは痛いほどわかっているので、一旦こういうチャンスがくるとノーとは言えないです」と理由を説明し、「ようやく自分のキャリアが走り出したので、ドゥニの作品にしてもウェス・アンダーソン(『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』)の作品にしても、今度はウィリー・ウォンカの役(『Wonka(原題)』)もやらせてもらいますが、引き受けています。そんななかでも、これをやりたいって思うワクワクする気持ちと情熱が原動力になっています」と明かす。

本作に出演が決まり、ビルヌーブ監督に会ったときは22歳だったが、撮影までの準備期間や新型コロナウイルスの影響で公開延期もあり、現在は25歳になった。「映画では15歳の役を演じているので、こんがらがってしまっています」と笑ってから、最後に、「これはドゥニが僕に言ってくれたことで、初めて言うんだけれど……」と前置きし、ビルヌーブ監督からの印象的な言葉を交えながら、公開を直前に控えた心境を語った。
「『僕らが作りたい映画を作るんだ』と言われました。作りたい映画を作って大勢に見てもらうか、あるいは作りたい映画を作って誰にも見てもらえないか。どっちかをやるぞ、とにかく作りたいものを作るんだと。出来上がった今となっては多くの人に見てもらいたい作品になったし、2作目を作るチャンスも欲しいです。これほど誇りに思える作品はありません」
「DUNE デューン 砂の惑星」は10月15日から公開。
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