スピルバーグとNetflixが関係改善へ パートナー契約で配信向け映画をNetflixに提供
2021年6月23日 11:00

スティーブン・スピルバーグが率いる製作会社アンブリン・パートナーズが、米ストリーミング大手のNetflixとパートナー契約を結んだ。
アンブリン・パートナーズは、2020年12月に米NBCユニバーサルの映画部門Universal Filmed Entertainment Groupとの契約を更新したばかり。今後、アンブリンは劇場公開映画をユニバーサル向けに、動画配信向け映画をNetflix向けに提供していくことになる。
アンブリン・パートナーズのスピルバーグ会長は6月21日(現地時間)、「アンブリンにおいて、ストーリーテリングは永遠に我々の活動の中心であり、(Netflix共同会長の)テッド(・サランドス)とパートナーシップについて話し始めたときから、新しいストーリーを一緒に語り、新しい方法で観客に届ける素晴らしい機会であることが明確になりました。私たちの映画を発表するこの新たなルートは、長年のファミリーであるユニバーサルやそのほかのパートナーと今後も語り続ける物語と並んで、私個人にとっても非常に充実したものになるでしょう」と声明を発表した。
劇場公開にこだわりのあるスピルバーグは、かつてストリーミング作品は米アカデミー賞の対象になるべきではないと発言するなど、Netflixに強い対抗意識を持っていたことで知られている。しかし、コロナ禍で全米の劇場が閉鎖となる一方で、アンブリンが製作に参加した「シカゴ7裁判」(アーロン・ソーキン監督)がNetflixで配信され、好評を博すなど関係が改善していた。同社が製作し、ブラッドリー・クーパーが主演、監督を務める「マエストロ(原題)」もNetflix向けの映画となっている。
なお、米NBCユニバーサルは、20年に契約延長した際に、アンブリンが同社の動画配信サービスPeacock向けにコンテンツを提供することを期待していたが、今回のパートナー契約締結でNetflixの後塵を拝することになった。
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