松浦弥太郎の初監督ドキュメンタリー「場所はいつも旅先だった」10月公開 小林賢太郎が朗読、主題歌はアン・サリー
2021年5月26日 06:00

文筆家、書店オーナー、「暮しの手帖」元編集長などの肩書きを持つ松浦弥太郎が初めて監督した劇場用長編ドキュメンタリー映画「場所はいつも旅先だった」が、10月29日公開される。
松浦自身が2011年に著した旅にまつわる自伝的エッセイ集「場所はいつも旅先だった」と同名タイトルとなる映画だが、内容はオリジナルで、松浦が世界5カ国・6都市を旅し、1本のドキュメンタリー映画としてまとめあげたもの。ロケ地に選んだのは、サンフランシスコ(アメリカ)、シギリア(スリランカ)、マルセイユ(フランス)、メルボルン(スペイン)、台北・台南(台湾)。
いずれも「現地の人々の日常の営みを感じられる」からと、撮影は主に早朝と深夜に行い、そこで起こる出会いとかけがえのない日々を、飾らない言葉でひとつひとつ綴るエッセイ集のような映画に仕上がった。また、朗読で参加したのは脚本家・演出家の小林賢太郎。主題歌にはアン・サリーによる「あたらしい朝」。10月29日から、渋谷ホワイトシネクイントほか全国順次公開。

■松浦弥太郎(監督)
「どうだった? 旅」と聞かれる。
「うん、よかったよ」と答えるけれど、
何がよかったのかを話すのはむつかしい。
家族や友に、あの日あのときあの場所のひとときを話したいけれど、
よかったこととは、目の前で起きたことではなく、
僕の心のなかで起きた、静かな安らぎや、ほんのささやかな喜び、
やわらかくしなやかな気分とか、
そして、すべてへの感謝といういのちの灯火、
心地よい風に包まれたほんとうの自由、というような。
僕の旅は、そういうなんと言ったらよいか、
予定をつくらず、ただちがった街へゆく、
何をしにでもなく、何のためでもない、
ちがった街のちがった一日のなかにいるだけのしあわせ。
まるで「針のない時計」のような旅だと思う。
映画という、僕にとって新しい手段で作ってみようと思いました。
あなたと一緒に歩いているかのように。
その街のいちばん高いところへゆき、
遠くかなたにいるあなたへ大きく手を振る僕なのです。
大人の身動き取りづらさに加え、さらにコロナの世界になったことで、
自由に旅することは夢のようにさえ想える。
そんな今だから一層、かつての松浦さんの美しい旅の日々、
早朝と深夜の街歩きを追体験すると、
その情景と紡がれる言葉は深く胸に響いてくる。
もうコロナ以前の世界に戻ることはないのではないかと、
振り返れば無邪気だった日常への胸の疼きもどこかにある。
でも映画の最後、夜明けの場面と共に「あたらしい朝」が流れたとき、信じられる気がした。
今、この瞬間にもあの旅する日々は地続きで続いているのだと。
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