柳楽優弥&田中泯、葛飾北斎の絵に「圧倒された」 書家・紫舟のパフォーマンスも
2021年5月14日 15:00
同館の特別展「冨嶽三十六景への挑戦北斎と広重」(現在は休止中)を特別に見てきた柳楽と田中は、「これだけの名作の本物が集結しているという状況に、ただただ圧倒されてしまいました。1つの作品を描くのにものすごいプロセスや時間を経て描かれたものだということを知り、素晴らしい傑作を見ることができて、とてもパワーをもらいました」と話し、田中も「とっても驚きました。小さい頃に、マッチ箱に全部印刷された『冨嶽三十六景』があって、一生懸命集めていたんですが、(実物は)マッチ箱の大きさと違って、小さい人が克明に掛かれていてやっぱり北斎はすごいと改めて思いました」と語る。
紫舟は、本作の鑑賞後に制作意欲が沸々と湧き、一気に大きな和紙に70もの作品を描いたことを明かし、柳楽の演技については「プロになると呼吸と線が合ってくるんですが、柳楽さんの筆は呼吸をしているようでした。絵描きは手にも目がないと描けないのですが、柳楽さんの手には目がついていて美しい所作で見惚れてしまいました」と絶賛。田中が演じた北斎についても「物理的に存在するものではなく、目では見えないものを描こうとしているんですが、風を見つけたときの狂気に満ちた(田中)泯さんの笑顔が頭に残っています。北斎が表現したいものに出会って、狂気の笑顔になったんじゃないかな」と、印象に残ったシーンについて話した。
イベントでは、紫舟が「HOKUSAI」をイメージした作品をライブパフォーマンスで披露することに。マスコミ陣が見守る中、“生き抜け”という文字とともに、北斎の作品「神奈川沖浪裏」を彷彿させるダイナミックな波に、カラフルな配色がされた絵を完成させた紫舟は「私たちは非常に困難な中にいますが、この映画でもう一回立ち上がってみよう、踏ん張ってみようという気持ちになり、波を起こして、太陽のような光の色である赤や黄色を入れて“生き抜け”というメッセージをいれさせていただきました」と説明。
柳楽は「圧倒されました、生き抜けという言葉はこの時代に響く。北斎を通して生命力を感じます」、田中はただただ一言「いいですね」とこの日1番の笑顔を見せていた。
「HOKUSAI」は、5月28日に全国公開。
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