アカデミー賞にノミネートされた“史上最も心温まるスパイ映画” 83歳の新人スパイが奮闘する予告編
2021年4月23日 08:00

第93回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた「83歳のやさしいスパイ」の予告編と場面写真9点がお披露目された。映像には、80~90歳のスパイを募集する求人に応募した83歳のセルヒオの、老人ホームへの潜入調査がコミカルに切り取られる一方で、入居者たちに寄り添う姿があたたかく映し出されている。「史上最も心温まるスパイ映画だ。」(IndieWire)というテロップが印象的だ。
妻を亡くしたばかりで、新たな生きがいを探していたセルヒオはある日、不思議な求人を通じてスパイに採用される。依頼内容は、ある老人ホームの内偵。スパイとして老人ホームに“入居”した、誰からも好かれる心優しいセルヒオは、調査を行うかたわら、いつしか悩み多き入居者たちの良き相談相手となっていく。

私立探偵の助手として働いた経験のあるマイテ・アルベルディ監督が、老人ホームの許可を得て、セルヒオがスパイであるとは明かさずに、3カ月にわたり撮影を敢行。家族と離れて暮らす入居者たちが漏らす本心から、現代の介護施設の在り方を問いかける。米批評家サイト「Rotten Tomatoes」では満足度95%(4月22日時点)を記録。第33回東京国際映画祭、第17回ラテンビート映画祭では、「老人スパイ」のタイトルで上映されていた。
予告編は、セルヒオと私立探偵ロムロの面接で幕を開ける。セルヒオは潜入捜査の説明を受けるが、スマートフォンを使って音声メッセージを送ることもままならず、ロムロを不安にさせる。いざ潜入が始まると、似ている顔の入居者たちのなかから、ターゲットの人物が特定できなかったり、純粋に施設内でのパーティを楽しんでしまいロムロに叱られたりと、慣れない環境で奮闘する様子がほほ笑ましい。また、面会者が訪れず孤独を感じる入居者に「泣きたければ泣いていいんですよ」と声をかける場面もあり、チャーミングで思いやりのあるセルヒオの人柄が垣間見える。

場面写真には、セルヒオがペン型の隠しカメラをルーペでのぞく、スパイらしい姿を活写。入居者と楽しそうに会話をしたり、家族に囲まれハグをしたりと、年を重ねてもなお、楽しみながら新しいことに挑戦する姿をとらえている。
「83歳のやさしいスパイ」は、7月にシネスイッチ銀座ほか全国で順次公開。
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