ホン・サンス初期2作を連続上映 「作家主義 ホン・サンス」6月12日から開催
2021年4月14日 22:00

韓国の名匠ホン・サンスの初期作「カンウォンドのチカラ」(1998)と「オー!スジョン」(00)を連続上映する特集「作家主義 ホン・サンス」が、6月12日から渋谷・ユーロスペースで開催される。
ホン監督は96年のデビュー作「豚が井戸に落ちた日」から、「反復」と「差異」に特徴付けられる独自の映画話法を用い、人間の素顔や男女の機微をユーモアを交えて描いた作風で、韓国のみならず世界中から高い評価を得ている。昨年の「逃げた女」に続き、最新作「Introduction(原題)」も、ベルリン国際映画祭で銀熊賞(最優秀脚本賞)に選ばれた。

「カンウォンドのチカラ」は、友人と共に観光地として知られる江原道(カンウォンド)を訪れた女性の大学生の行動を見守る前半と、同じ場所を同じ時期に訪れていた男性の大学教師が登場する後半とに分かれており、次第に2人が別れて間もない恋人同士であったことが明らかに。同じ時間を過ごしながらも決定的に違う風景を見ることしかできない人間を描く。公開当時にホン監督は「私たち自身をもう一度見つめるような映画が作りたかった。同時にそれが“写実的な”映画になってしまうのは嫌だった」と語っている。

一方、「オー!スジョン」は、出会いから初めての一夜までの過程を、男女それぞれの視点から描き、冬のソウルをとらえた美しいモノクロ映像の中で、それぞれの欲望によって微妙に歪められた記憶の物語がつづられる。この作品の韓国公開から5年後に惜しくも世を去った女優イ・ウンジュが、前半と後半でまったく違って見える女性スジョンを見事に演じ分けている。
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