「公開70周年記念 映画『羅生門』展」が国立映画アーカイブで9月12日から開催
2020年9月7日 19:00

[映画.com ニュース] 東京・京橋の国立映画アーカイブで、9月12日から「公開70周年記念 映画『羅生門』展」が開催される。
公開70周年を迎える黒澤明監督「羅生門」に焦点を当てた本展では、企画から撮影、公開、世界展開にいたるまで様々なエピソードを再検証するとともに、デジタル技術を使った新たな資料展示の可能性に取り組む。
1950年8月26日に劇場公開された「羅生門」は、国内では大ヒットにはならなかったものの、黒澤監督の芸術的な野心が認められ、1951年9月にベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞、さらに1952年3月に米国アカデミー賞名誉賞を受けることで国際的な評価を確立。日本映画の水準の高さを世界に知らしめ、戦後復興のひとつの象徴にもなった。
同作は黒澤監督の卓越した演出力だけではなく、登場人物のそれぞれ食い違う証言が真実を覆い隠してしまう橋本忍の脚本術、ロケーションを活かしあえて太陽にキャメラを向けた宮川一夫の斬新な撮影、巨大な羅生門をオープンセットとして造形した松山崇ら美術スタッフの功績、日本の中世の物語にボレロ調の旋律を大胆に組み込んだ早坂文雄の音楽と、それまでの日本映画の作り方を革新した数々のスタッフワークに支えられ、それぞれの職能のアンサンブルがこの映画の醍醐味となっている。
展覧会では、世界初展示の品も含め、名スタッフの功績の実際をデジタル展示も用いて紹介するほか、三船敏郎・京マチ子・森雅之・志村喬といった名優にも注目、さらにはベネチアでの受賞をめぐる当時の資料やこの映画が世界に与えた影響についても紹介する。
会期は9月12日~12月6日。月曜日は休館。料金:一般250円/大学生130円/シニア・高校生以下及び18歳未満、障害者(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料。
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