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フランソワ・オゾン最新作「グレース・オブ・ゴッド」予告 神父による性的虐待事件、告発のその後は――

2020年5月25日 08:00

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「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」ビジュアル
「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」ビジュアル
(C)2018-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-MARS FILMS–France 2 CINÉMA–PLAYTIMEPRODUCTION-SCOPE

[映画.com ニュース]第69回ベルリン国際映画祭で、銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞した、フランソワ・オゾン監督の最新作「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」の初日が7月17日に決定、このほどメインビジュアルと予告編が公開された。

フランスで現在も裁判が進行中の「プレナ神父事件」が題材。一人の告発者から端を発した児童への性的虐待事件は、結果的に80人以上もの被害者が名乗りをあげ、プレナ神父が教区を変えながら長年にわたって信者家庭の少年たちに性的暴力を働いていたという驚くべき事実が白日の下にさらされた。オゾンはこれまでのスタイリッシュな映像と、挑発的かつ幻惑的な作風を封印し、子供時代の健やかであるべき日々を奪われた被害者たちの魂の慟哭に寄り添いながら、彼らが人間としての尊厳を取り戻す戦いを、緻密かつ緊張感の漂う演出で表現。本国フランスでは91万人を動員する大ヒットを記録した。

出演は、グザビエ・ドラン監督の「わたしはロランス」で圧倒的な存在感を発揮したメルビル・プポー、「ブラッディ・ミルク」でセザール賞を受賞したスワン・アルロー、ベネチア国際映画祭監督賞受賞作「ジュリアン」の父親役に扮した実力派のドゥニ・メノーシェ。本作で3人揃ってセザール賞にノミネートされ、アルローが助演男優賞を獲得した。

予告編では、「言葉にできるまで30年かかった」と、大人になってからも少年時代に受けた虐待のトラウマに苦しむ男の葛藤から始まる。その後、社会や家族との軋轢など告発したことによる代償も映し出されるが、それでも「新たな被害を食い止めたい」という、未来へつながる希望の断片を感じさせるシーンが切り取られている。

グレース・オブ・ゴッド 告発の時」は、7月17日からヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開

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