リドリー・スコット監督、ピューリッツァー賞作家のパンデミック小説を映像化
2020年5月8日 10:00
[映画.com ニュース] 全米で出版されたばかりのパンデミック小説「ジ・エンド・オブ・オクトーバー(原題)」の映像化権を、リドリー・スコット監督の制作会社スコット・フリーが獲得したと、米Deadlineが報じている。
新型コロナウイルスによる感染拡大の危機に直面するいま、タイムリーな作品といえるが、本作が生まれたのはスコット監督とピューリッツァー賞受賞のノンフィクション作家ローレンス・ライトとが交わした会話がきっかけだという。「悪の法則」の原作者コーマック・マッカーシーの名作「ザ・ロード」を読んだスコット監督は、社会崩壊に繋がるような大惨事が起きる可能性はあるのだろうかと、ライトに質問。その問いがきっかけとなり、ライトはウイルスの伝染によって人間社会が崩壊する本著を執筆した。本作に登場すコンゴリ・インフルエンザというウイルスは、新型コロナウイルスよりも感染力が強く致命的だという設定だ。
ライトは、「倒壊する巨塔 アルカイダと『9・11』への道」や「ベッドの文化史 寝室・寝具の歴史から眠れぬ夜の過ごしかたまで」などで知られるノンフィクション作家だが、エドワード・ズウィック監督作「マーシャル・ロー」の脚本を手がけていることでも知られている。スコット・フリーは現在、映画化とテレビドラマ化の両方での可能性を模索しており、Netflixなどが獲得に興味を示しているという。
なお、スコット監督は現在、ベン・アフレック、マット・デイモン、アダム・ドライバー共演の「The Last Duel(原題)」の製作中だ。新型コロナウイルスの感染拡大により撮影が中断しているが、目処がつき次第、「Gucci(原題)」に取りかかるものと見られている。