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フィクションなのか、ノンフィクションなのか 岩手の伝統食文化をモチーフにした「もち」4月公開

2020年3月6日 08:00

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伝統の食文化「もち」にまつわる物語
伝統の食文化「もち」にまつわる物語
(C)TABITOFILMS・マガジンハウス

[映画.com ニュース] 伝統の食文化にまつわる人々の出逢い、別れ、成長を描く映画「もち」が、4月18日から公開されることが決定。あわせて、お披露目されたポスタービジュアルと予告編を、映画.comが先行入手した。

800年前の景観とほぼ近い姿で守られてきた岩手県一関市本寺地区。そこには、ひとつの臼(うす)で餅をつき、皆で食べるという“もち”という文化が根付いていた。この文化をモチーフに瑞々しい青春ストーリーを紡いだのは、500本以上のCM、蒼井優主演の映画「たまたま」を監督した映像ディレクター・小松真弓。一関を訪れた小松監督が、そこで出会った少女・ユナ(佐藤由奈)の中学生活最後の1年を追いながら、同地の食文化や人々の想いを伝えるというオリジナルストーリーを構想した。

おばあちゃんの葬式で、臼と杵でつく昔ながらの方法で「どうしても餅をつきたい」と言い張るおじいちゃん。家族は、そんな面倒なことをしなくても、餅つき機で同じように美味しいものができると言ったが、頑なに餅をつくという。14歳の少女・ユナはそんな祖父の心の機微を感じてそっと寄り添う。生徒の減少から中学校の閉校が決まり、最後の1年を終えると学校もなくなる。ユナの世界も刻々と変化をしていき、友人、憧れの人が離れていくことへの不安を覚えていく。予告編では、長い間変わらぬ美しい風景、通っていた学校の閉校、友達との別れを描き出しながら、悠久の時間の中で育まれてきた伝統と、“今”を生きるユナの葛藤とを対比させている。

小松監督は、ユナとの出会いについて「神楽・鶏舞を復活させた本寺中学校が閉校してしまうと聞き、取材に行ったんです。その時校庭でひとり神楽を踊ってくれたのが由奈でした。その姿が本当に美しくカッコ良かった。彼女が放つ野性味に惹きつけられるものがありました」と述懐。さらに映画製作へ突き動かすものとして重要だったのが、祭畤大橋(落橋)。これは、2008年に起こった岩手・宮城内陸地震の際に真っ二つに折れた祭畤大橋を、災害の教訓を忘れないために折れたままの形で残したものだ。

小松監督「山深いところに折れた橋がそのままで残っている。それは本当に恐ろしい光景でした。何も知らずに『危なくないですか? なんでそのままにしているの?』と聞いたら、敢えて教訓として残しているんだと。聞いた瞬間に、自分が気軽に発した問いをとても後悔したとともに恥ずかしく思いました。なくなっていくものは確かに多い。でも、残していかないといけないものもあるんだと。これまではなんとか残ってきたが、今にも消えていきそうな日本の伝統や文化にもその裏に先人によって込められた意味があり、それを知ることがとても大切なんだ」

その思いから、土地と人々によって生まれた言葉、伝統、そして感情をありのままに残すため、限りなくノンフィクションに近いフィクションという手法を選択した小松監督。脚本は存在するものの、撮影時には脚本はないものとして、演技経験のないキャストたちを導いていった。キャスト自身の実感のこもった言葉をいかしたエチュードを積み重ねていくようなスタイルで、青春のドラマでありながらドキュメンタリーさながらにリアルな肌触りを備えた、唯一無二のハイブリッドな映画が完成した。

エグゼクティブプロデューサーとして名を連ねる「コロカル」統括プロデューサー・及川卓也氏は「コロカルというメディアを始め、故郷である岩手・一関との関わりが再開した。田舎にいる時には東京しか見えていなかったが、いま逆に、地域に惹かれる。生まれてから老いるまで大切なものを持ち続けるひと。そして、そのあり様が伝わらない危機。小松真弓は『もち』を作る過程で一関に深く入り、奇跡のように『地域のいま』を掬い上げてくれた。これは一関だけの映画ではなく、日本のすべての人々の感覚を呼び起こす物語。現代に生まれた神楽のような神話なのかもしれない」とコメントを寄せている。

もち」は、4月18日から東京・渋谷ユーロスペースで公開。

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