ジョナス・メカスを詩人・吉増剛造が悼むドキュメンタリー映画「眩暈 Vertigo」製作中
2020年2月22日 08:00

[映画.com ニュース] アメリカ前衛芸術映画の父と言われた詩人の故ジョナス・メカスを悼むドキュメンタリー映画「眩暈(めまい)Vertigo」が製作中だ。
米ニューヨークの前衛芸術映画を作り、多くのインディーズの映画作家を支援してきたメカス。本作は、現代日本を代表する詩人・吉増剛造が、2019年1月23日に96歳で逝去したメカスの一周忌にマンハッタンに上陸し、故人を悼み、詩を創作する過程を追跡するもの。メカス逝去の11カ月前に収録したインタビュー、さらに30年前のレアな映像も使用する大河的なエッセンスに満ちあふれた映画になる予定。

吉増の新作詩が現代のマンハッタン、ブルックリンの冬の風景の中で綴られていく。カウンターカルチャーの根城でもあるメカスの手つかずのアトリエにもカメラは入ることを許され、そこでメカスの少年時代、第二次世界戦時に書かれた詳細な詩の習作メモを発見する。前衛文化を守り疾走を続けてきたメカスと、さらに疾走を続けている最先端文化の核になった人間のドキュメントとなる。
監督は、19の国際映画祭コンペティションに招待され、10個のグランプリや最優秀監督賞を受賞した映画「幻を見るひと」の制作で知られるHUGMACHINE代表の井上春生。本作は吉増と井上監督による第2弾となる。すでに1月28日にニューヨークロケを終了。4K撮影の映画だが、8ミリフィルムでの撮影も行った。

吉増は「メカスさんの俤(おもかげ)と、類いのない、高速無類の光の影を追尾する旅は、わたしたちの心に、どのような斑点を滲みを、舞い踊る歌の歓喜の瞬間を、刻印し、もたらすのだろうか? メカスは奇蹟だった。わたくしたちはその奇蹟の丘の日を浴びることになるのだろう…。…なるのだろう、…」とメッセージを寄せている。
また、井上監督は「本作は、京都を舞台にした前作『幻を見るひと』の進化版です。京都で言葉を取り戻した詩人の吉増さんが、マンハッタンに上陸し、盟友のレクイエムを詠むという、吉増さんならではの刺激的で予測不能な旅に、日本映画最前線のスタッフが少数精鋭でお供をすることになりました」としている。

なお、クラウドファンディングのプラットフォームMotionGalleryで、支援金を4月15日まで募っている(https://motion-gallery.net/projects/gozomekas)。目標金額は700万円で、支援金は映画制作費、宣伝費に使用される。年内完成、来年国際映画祭へ出品予定。
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