アフガニスタンに生きる少女は断髪し、少年となった…アンジー絶賛作、新場面写真入手
2019年11月22日 11:00

[映画.com ニュース] 第90回アカデミー賞の長編アニメーション映画賞にノミネートされた「ブレッドウィナー」の新場面写真と、女優アンジェリーナ・ジョリーら著名人によるコメントを、映画.comが先行入手した。場面写真には、家族のために髪を切り少年となった勇気ある少女パヴァーナの切り絵アニメーションによって作り出された繊細な表情がおさめられている。
第42回アヌシー国際アニメーション映画祭で3冠(観客賞、審査員特別賞、最優秀音楽賞受賞)に輝き、アニメ界のアカデミー賞と言われる第45回アニー賞の最優秀インディペンデント作品賞を受賞したノラ・トゥーミー監督作。42の国と地域、102の映画祭で上映され、数多くの観客賞を獲得した。
物語の舞台は、2001年に勃発したアメリカ同時多発テロ事件後のアフガニスタン・カブール。11歳のパヴァーナは、話を作って家族に聞かせるのがとても上手な女の子。しかしある日、父がタリバンに捕まり、一家の暮らしは一変。女性ひとりの外出が禁じられているため、パヴァーナは断髪し少年になって、一家の稼ぎ手(ブレッドウィナー)として町に出かけるようになる。

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の特別大使を務め、アフガニスタンで少女たちの学校教育を支援しているジョリーは、トゥーミー監督に助言し本作をともに作り上げた。「何百万というパヴァーナのような少女たちが、圧政や紛争の下で家族を支えながら暮らしています」と現状を訴える。「この物語は、そうした少女たちの計り知れない努力を忘れないためにあります。本作は素晴らしいドラマであり、世界中の人々が主人公に共感することでしょう。この作品に関われたこと、観客のみなさんと共有できることを誇りに思います」と絶賛した。
俳優の斎藤工は、「パヴァーナが断髪をする意味を、“これ”が世界のどこかで起きてしまっていることを、我々がこの美しき作品で受け止めることで、わずかでも一路の光になると信じたい」と語る。書評家の東えりか氏は、「今でも、爆撃から逃げ回る世界がある。男と女の価値が違う世界がある。文字の読めない人がいる世界がある。玩具に爆弾を仕掛ける世界がある。何をするにも命がけな世界がある」と思いを馳せ、「11歳の少女の悪夢が、いつか楽しい記憶にすり変わって、この映画のように美しく永遠に紡がれていきますように」と願いをこめている。
「ブレッドウィナー」は、12月20日から東京・YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で順次公開。
フォトギャラリー
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

メガロポリス
【映画の“神”が186億円の自腹で製作した狂気の一作】この映画体験、生涯に一度あるかないか…
提供:ハーク、松竹

なんだこの映画!?
【異常な超高評価】観たくて観たくて仕方なかった“悪魔的超ヒット作”ついに日本上陸!
提供:ワーナー・ブラザース映画

宝島
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】すさまじい映画だった――全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

映画「F1(R) エフワン」
【「トップガン マーヴェリック」を観た人類におくる】あの“体験”を更新する限界突破の超注目作
提供:ワーナー・ブラザース映画

フロントライン
【感情、爆発。】日本を代表する超豪華キャスト。命を救う壮絶な現場。極限の人間ドラマ。魂の渾身作。
提供:ワーナー・ブラザース映画

“生涯ベスト級”の声多数!
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

ネタバレ厳禁映画の“絶品”登場!
【超・超・超・超・異色展開】このカオス、このサプライズの波状攻撃…あまりにも好きすぎた
提供:バンダイナムコフィルムワークス