小林薫「深夜食堂」シリーズ10年の歴史に感慨 史上最も「うるさかった」きつねうどんへのこだわりは?
2019年11月6日 17:31

[映画.com ニュース]俳優の小林薫が主演を務める人気シリーズの最新作「深夜食堂 Tokyo Stories Season2」の配信を記念したスペシャルイベントが、11月6日に都内で行われ、小林薫をはじめ、共演した不破万作、綾田俊樹、宇野祥平、小林麻子、吉本菜穂子、メガホンをとった松岡錠司監督、小林聖太郎監督が登壇した。
深夜に営業する食堂「めしや」に集うワケありな人々が織りなす、様々な人間模様を描く本作。安倍夜郎氏の人気コミックを原作に、2009年に深夜ドラマがスタートすると、大きな反響が寄せられた。10年目を迎え配信される本シーズンは原作の人気エピソードとオリジナルエピソードを交えた全10話で構成され、台湾ロケも刊行。フードスタイリスト・飯島奈美が手掛けるチキンライス、ささみチーズかつ、焼きそばパンなどバラエティに富んだメニューにも注目だ。
深夜食堂のマスターを演じてきた小林薫は、「10年前にはほんの小さな子どもだった『深夜食堂』が、すごく立派な青年のようになっていく感じで、うまく成長したんだなあと。自分たちの手を離れて、世界中で見て頂けるようになるとは想像してなかったので、本当に驚いています」と10年の歴史に思いを馳せる。松岡監督も「本来なら10年前の自分の作品を見るのはとても気恥ずかしくて耐えられないんですが、こうして何度も見て下さる方が10年で増えていったというのは想像できなかったし、嬉しいことです」と感謝を伝える。さらにシリーズを支えてきた面々をながめ、「10年経って、俳優の方々も年季が入ってきたというか。人間、年には勝てないですけど、味わい深くなっていると思います。あと、これは運ですけど、まだ誰も死んでない(笑)。人生あてにならないけど、それだけでも非常に恵まれたシリーズではないかなと思ってます」と冗談めかして笑いを誘った。
両監督は、それぞれ「地べたで愚直に生きている人の応援歌である点は変わっていない」(松岡監督)、「変わらないでいることがすごく難しい。変わらないとマンネリだと思われちゃうし、変わったことをしようとすると『深夜食堂じゃない』と言われちゃうので。何ともいえない『らしさ』、見た後に心が満たされたり、おなかが空いたりする感覚は何だろうと、毎回脚本を作る時に思う」(小林監督)と、長寿シリーズならではの難しさを暴露した。
監督たちが練り上げた心をじんわりと温かくするストーリーに加え、各エピソードを彩る食事にも話が及ぶ。小林薫は「僕、きつねうどんにはうるさかったので」と口火を切ると、小林監督は「今までご一緒してきて、こんなに料理に口出ししてくるのは初めて(笑)。芝居とかじゃなくて、きつねうどんに(夢中になってた)」とすかさず訴える。小林薫は照れ笑いしながら「僕は京都出身なので、なじみのあるうどんは東京あたりではなかなか食べられないんですよ。こしのあるうどんを、僕らはうどんと呼ばないんですよね」とこだわりを明かし、登壇陣は美食トークに花を咲かせていた。
この日は、11月7日に誕生日を迎える松岡監督のバースデーケーキがサプライズで登場。イベント後、観客はおなじみの「甘い卵焼き」「赤いウインナー」、また新シーズンに登場する「手羽先の唐揚げ」「小梅のおにぎり」などを試食したほか、松岡監督の粋な計らいで、バースデーケーキも振る舞われた。「深夜食堂 Tokyo Stories Season2」は、Netflixで全世界配信中。
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