「テイクオーバーゾーン」山嵜晋平監督、主演の吉名莉瑠は「器用ではないけれど嘘がない」
2019年11月4日 16:05

[映画.com ニュース]第32回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門に出品された「テイクオーバーゾーン」が11月4日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映された。舞台挨拶には、山嵜晋平監督、出演俳優の吉名莉瑠、内田慈、川瀬陽太、森山瑛が揃った。
山嵜監督は「暑い時期に撮って大変な映画でしたが、こうして(出演した)皆さんと一緒に立つことができ、とても嬉しいです」と挨拶。主演の吉名は「とても暑い時期の撮影で1日1日がすごく濃くて、撮影自体は楽しい思い出ばかりでした。この役と向き合うのは本当に大変でしたが、自分にとって良い経験となりました」と手応えを語った。
母親、父親をそれぞれ演じた内田と川瀬は、「主人公の母親としてというより、ひとりの人間、ひとりの女性として彼女と向き合うことを大切にして演じました」(内田)、「撮影時からそれほど時間が経っていないのですが、吉名さん、森山君に今日会ったら、ふたりとも成長している。あの時にしか撮れなかった瞬間が写っています」(川瀬)と若い世代について言及した。主役のボーフレンド役の森山は「僕にとって初めての映画で緊張することもありましたが、先輩方が優しく支えてくれました」と初出演の感想を話した。
本作は、第2回ジュブナイル脚本大賞受賞シナリオを映画化。中学校の陸上部を舞台に、複雑な家庭事情の14歳の少女の葛藤と成長を描いている。撮影は山嵜監督の出身地である奈良で行われた。複雑な背景を持つ思春期の少女を演じた吉名について山嵜監督は「器用な子ではないと思いましたが、嘘がないとも思いました。この映画に関してはそれが全てで、等身大が写っていれば成功するのだろうと思いながら撮っていました」と語る。内田は「自分の年齢とか立場を抜きにして彼女と向き合うことになったのは、彼女がむき出しで獣のような生々しい感情でぶつかってきてくれたから」と称賛の声を寄せた。
また、上映後に行われたティーチインでは、主人公が仲違いしていた父親の元に走っていく印象的な最後のシーンについて、ワンテイクで撮了としたことを明かした。
第32回東京国際映画祭は、11月5日まで開催。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

日本よ、これが本物の“悪”だ
【拷問、殺人、裏切り、粛清】超刺激的な“史上最大ヒット作”、観たらすごかった…!
提供:JCOM株式会社

何だこのむちゃくちゃ“刺さる”映画は!?
【尋常でなく期待してる】“命より大事な誰か”のためなら、自分の限界を超えられる。
提供:ディズニー

キャンドルスティック
【予告編だけでこんなに観たくなること…ある!?】阿部寛、10秒でAIを騙す――狂おしいほど面白そう
提供:ティ・ジョイ

たった“1秒”で爆発的に話題になった映画
【個人的に“過去最高”】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた注目作、実際に観てきた
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映