スペイン新鋭監督、資金集めに苦労し製作に5年費やした「ぶっ飛んだ作品」をアピール
2019年11月1日 22:35

[映画.com ニュース] 第32回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品された「列車旅行のすすめ」が11月1日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、メガホンをとったスペインの新鋭アリツ・モレノ、原作者のアントニオ・オレフドが会見を行った。
モレノ監督が巧みなストーリーテリングで紡ぐ人間ドラマ。コソボ戦争に赴いて片腕で帰還した男、不幸な結婚を繰り返す女、正体不明の医師……。複数のエピソードが絡み合い、奇想天外な結末へと向かっていく。
冒頭でモレノ監督は、「私の映画はぶっ飛んでいます。めっちゃ頑張った。楽しかった?」と流ちょうな日本語で挨拶し、会場を沸かせる。しかし、「ぶっ飛んだ」ストーリーゆえに苦労も多かったそう。「スペインで映画を作ること自体が、そもそも難しいんです。ストーリーがぶっ飛んでいて、人間の暗部をテーマにしていることもあり、こちらから働きかけても国営のテレビ局はサポートしてくれなかった」と振り返る。
製作に5年の歳月がかかった理由を問われ、「完成した映画を見た皆さんには作品を理解して頂けたと思います。ですが、資金集めの段階で、台本だけで説明することが非常に難しい物語なんです。ヨーロッパの近隣諸国との共同製作も考えましたが、(関係者に)『3分で説明してくれ』と言われても、話すことが難しかった。ビジュアルで何とか伝えなくてはいけないと思いました」と明かした。
そして、唯一無二のユニークな脚本に魅了され、ピラール・カストロ、ルイス・トサルらスペインの豪華キャスト陣が集結し、資金援助を受けることができた。モレノ監督は「脚本が素晴らしく、オリジナリティあふれるキャラクターに皆さんひかれたのかな」と分析。最後に「なぜか私は、『日本人もぶっ飛んでいるので、こういう映画にも理解を示してくれるんじゃないのかな』と思っております」とお茶目に締めくくり、会場は拍手に包まれた。
第32回東京国際映画祭は、11月5日まで開催。
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
感情ぐっちゃぐちゃになる超オススメ作!
【イカれた映画を紹介するぜ】些細なことで人生詰んだ…どうにかなるほどの強刺激
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
映画ラストマン FIRST LOVE
「ドラマの映画化か~」と何気なくつぶやいたら後輩から激ギレされた話「これ超面白いですから!!」
提供:松竹
年末年始は爆発・秒殺・脱獄・名作!!
【全部無料の神企画】今年もやるぞ!ストレス爆散!!劇的チェンジ!! 1年の疲れを吹き飛ばそう!!
提供:BS12
“愛と性”を語ることは“生きる”を語ること
【今年最後に観るべき邦画】なじみの娼婦、偶然出会った女子大生との情事。乾いた日常に強烈な一滴を。
提供:ハピネットファントム・スタジオ
こんなに面白かったのか――!!
【シリーズ完全初見で最新作を観たら…】「早く教えてほしかった…」「歴史を変える傑作」「号泣」
提供:ディズニー
映画を500円で観よう
【2000円が500円に】知らないとめっっっっっっっちゃ損 絶対に読んでから観に行って!
提供:KDDI
今年最大級に切なく、驚き、涙が流れた――
双子の弟が亡くなった。僕は、弟の恋人のために“弟のフリ”をした。
提供:アスミック・エース
ズートピア2
【最速レビュー】「前作こえた面白さ」「ご褒美みたいな映画」「最高の続編」「全員みて」
提供:ディズニー