周防正行監督「カツベン!」キャンペーンで全国制覇、思いの詰まった法被を成田凌に託す
2019年10月24日 15:00
周防監督は、6月12日の北海道から全国キャンペーン「しゃべくり道中」をスタートさせ、この日の東京で47都道府県を制覇。期間中は約300媒体の取材を受け、「サイレント映画自体がどういうものか知られていないし、『カツベン!』というタイトルを付けた責任もあるのでしゃべり倒しました。それぞれのメディアの方はけなせないので気を付けなければいけませんが、あなたがしゃべる場なの? というくらい熱心に感想を言ってくれる方もいて、気に入ってくれているんだと実感しました」と手応えを語った。
本堂での祈願後には境内にある映画弁士塚を訪れたが、「あれだけ取材したのに、知ったのはつい最近。クランクイン前に皆で挨拶すべきだったと反省しています」と苦笑。それでも、「映画の魅力を再発見したいと考えて作った。映画の原点は、アクションとユーモア。弁士の存在が後の映画監督に与えた影響も大きい。できて良かったし、映画研究家の方にとっても立派なテーマになると思う」と熱弁をふるった。
そして、駆け出しの弁士役で主演の成田にキャンペーンで着ていた法被(はっぴ)を託した。成田は、「ずっとやってこられたエネルギーが詰まっているんですよね。300媒体はかなわない部分しかないけれど、改めて気を引き締めて頑張らないと」と宣伝活動に意欲を見せた。
弁士の役づくりについては、「最初はひどかった。練習している2カ月間の空気は地獄だった」と自虐。ただ、エキストラを前に弁舌を披露した撮影には「何が行われるか分からないエキストラの方の目の色が変わる瞬間は気持ち良かった」と満足げに振り返った。周防監督も、「技の上達は、よくこのレベルまで上げてくれたというくらいすごい」と最大級の賛辞を送っていた。
「カツベン!」は、12月13日から全国で公開される。
(C)2019「カツベン!」製作委員会
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