宮本信子×宮崎あおい×佐々木みゆ 是枝裕和監督「真実」日本語吹き替え版に参戦!
2019年9月19日 08:00
[映画.com ニュース] 是枝裕和監督の最新作「真実」の日本語吹き替え版に、宮本信子、宮崎あおい、「万引き家族」で注目を浴びた子役の佐々木みゆちゃんが参加していることがわかった。宮本はカトリーヌ・ドヌーブ、宮崎はジュリエット・ビノシュ、みゆちゃんはクレモンティーヌ・グルニエの声を担当し、洋画の吹き替えに初挑戦している。
第71回カンヌ国際映画祭で「万引き家族」が最高賞となるパルムドールに輝いた是枝監督による、自身初の国際共同製作映画。第76回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に選出され、オープニング作品としてワールドプレミア上映された。国民的大女優ファビエンヌ(ドヌーブ)が出版した自伝本「真実」が、脚本家である娘のリュミール(ビノシュ)との関係に秘められた、愛憎渦巻く“真実”をあぶり出していく。
是枝監督が熱望したという、豪華吹き替えキャストが結集した本作。「宮本さんの凛とした声と、背筋のピンとした佇まいは、まさにカトリーヌさんにぴったり重なると思いましたし、宮崎さんは声のお仕事もご一緒させて頂いたことがあるのですが、その繊細な表現力はもう、唯一無二だと思ってましたので、ビノシュさんとの年齢差は気になりませんでした」とオファーの理由を明かす。「ダメ元で僕から提案したお二人が、お二人とも、思いがけずお引き受け頂けて、監督としてこんなに嬉しいことはありません。もう一つの『真実』に出会うのを僕自身楽しみにしています」と期待をこめた。
辛辣で軽妙な会話を繰り広げ、感情をぶつけ合う母娘を体現した宮本と宮崎。宮本は「洋画の吹き替えは初めてのことなので、出来るかどうかとても不安で正直悩みました。でも是枝監督からお声掛け頂いたのですから、受けて立たなくては宮本信子はダメだわ! と思いまして。『どうなるか分かりませんが、一生懸命やらせていただきます』とお伝えさせていただきました」と述懐。宮崎は「初めてのことに、何をどうしたら良いのか不安いっぱいでスタジオに入ったのですが、始まってみたらとても楽しく……。自分がジュリエット・ビノシュになったかのような幸せな錯覚を味わいながらの贅沢な時間でした」と心情を吐露した。
みゆちゃんは、グルニエ扮するリュミールの娘・シャルロットの声を務める。是枝監督は台本を渡さず、セリフや演出を口伝えするというおなじみの方法で収録を行った。みゆちゃんは「吹き替えのお仕事をするのは私のあこがれだったので、是枝監督からお話をもらったときはとてもうれしくて不思議だなーと思いました」「夢がかなって、今もとても幸せな気持ちです」と喜びを語った。
「真実」は字幕版、日本語吹き替え版ともに、10月11日から東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開。