ジョージ・R・R・マーティン「ゲーム・オブ・スローンズ」前日譚の詳細を明かす
2019年7月12日 20:00
[映画.com ニュース] 8シーズンにわたる歴史に幕を閉じた米大ヒットシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」の原作者ジョージ・R・R・マーティンが、スピンオフ第1弾となる前日譚ドラマのより詳しい内容について、米エンターテインメント・ウィークリーの最新インタビューで明かした。
ジェーン・ゴールドマン(「キックアス」「キングスマン」)が脚本を執筆し、ショーランナーを務める同ドラマは現在、北アイルランドでパイロット版を撮影中だ。しかし、「ゲーム・オブ・スローンズ」の約5000年前を舞台に、“最初の人々”対“ホワイト・ウォーカー”の大決戦へとつながる暗黒時代が描かれるということを除いて、ストーリーの詳細はいまだ謎に包まれたまま。ターガリエン王朝以前の時代となると、ドラゴンも登場しないのか、スターク家やパラシオン家、ラニスター家といったおなじみの諸名家はすでに存在しているのかなど、様々な疑問を抱えやきもきしているファンのために、今回マーティンは以下の4つのヒントを提供した。
「今回の舞台となるはるか昔のウェスタロスには、七王国どころか100を超える小国が存在していた。“征服王”の異名をもつ初代エイゴン・ターガリエンが七王国を征したのち、キングス・ランディングを王都に制定し、ある程度の秩序と平和がもたらされるまで、ウェスタロスは開拓時代のアメリカ西部のような、危険で混沌とした世界だったんだ」
「スターク家は確実に登場するよ。それともちろん、ホワイト・ウォーカーたちも。原作小説で<異形>と呼ばれている彼らのお仲間である、ダイアウルフやマンモスなんかもね」と、ドラゴン以外にもクリーチャーが数多く存在すると明かすマーティンだが、ファンを夢中にさせたもうひとつの主要な王家については、時代設定上、残念ながら登場しないという。「ラニスター家はまだ存在していないからね。でも(彼らの本拠地となる)キャスターロックは舞台のひとつになるよ。当時は、その名の由来であるキャスタリー家の領地だったんだ」
米HBOが公表したメインキャストから、ナオミ・ワッツ、ナオミ・アッキー、デニース・ゴフ演じる3人の女性を主人公にした物語になるというのが大方の予想だったが、マーティンはこれに異論を唱えた。「このシリーズに関しては、“主演”という言葉を使うことに抵抗を感じてしまう。『ゲーム・オブ・スローンズ』も賞レースを席巻したとはいえ、キャストがノミネートされるのは決まって助演のカテゴリーで、主演女優・男優賞にノミネートされはじめたのはごく最近のこと。それはあのドラマが、真のアンサンブルからなる群像劇だからだ。新シリーズにしてもその点は同じで、いわゆる“主役”といったものは存在しないんだよ」
マーティンは当初、前日譚ドラマのタイトルに「長き夜(The Long Night)」を推していたが、「ゲーム・オブ・スローンズ」のシーズン8第3話がまったく同じタイトルだったことで、再考を余儀なくされてしまった。「私としては、やはり『長き夜』が1番のお気に入りなんだが、いま『最も長き夜(The Longest Night)』という代案が挙がっていてね。それも悪くないと思っているよ」
徐々に全貌が明らかになるにつれ、ファンの期待も高まる一方の本作。全米放送は2020年下半期、もしくは21年上半期になるものとみられている。
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