西島秀俊、「空母いぶき」に絶対の自信「全員がブレることがなかった」
2019年4月22日 21:54
[映画.com ニュース]かわぐちかいじ氏の人気コミックを映画化した「空母いぶき」の完成披露試写会が4月22日、東京国際フォーラムに約4200人の観客を集め行われた。上映前には、主演の西島秀俊、佐々木蔵之介をはじめ本田翼、佐藤浩市、若松節朗監督ら総勢22人のキャスト、スタッフが舞台挨拶に登壇した。
西島と佐々木は、敵国からの攻撃で戦闘と戦争のはざまで揺れ、苦渋の決断を迫られる海上自衛隊の空母いぶきの艦長と副艦長として対じ。西島は、「日本映画もついにここまできたかという戦闘シーンと、深い人間ドラマがあります。関わったキャスト、スタッフ、協力してくれた自衛隊の方々、全員が平和のために戦って誰もブレることがなかった」と自信のほどをうかがわせた。
さらに、「エンタテインメントとして手に汗握りながら、緊迫感を楽しんでいただけると思う。そして、平和について湧き上がる何かを感じ取ってほしい」と力強い発言。だが、自身の人生最大の決断を聞かれると、「ちょっとずれるかもしれないけれど、家庭を持って子どもが生まれことが大きな出来事だった。次の世代に今の平和を残せるか、より一層強く思うようになった」と照れながら明かした。
対する佐々木は、「映像化すると聞いた時には、怖いなと思ってひるみました」と素直な心情を吐露。それでも、「戦争の映画ではない、平和のための映画だと聞いて覚悟を決めた。戦争をしたい人はいません。見終わった後に今の平和をかみしめてほしい」と訴えた。
歴史上初めて、自衛隊の防衛出動下令を決断する首相を演じた佐藤は「20歳でこの世界に入って、まさか総理大臣をやることになるとは思わなかったので戸惑いがあった」という。だが、直後に「こっちのふちに立っている男が、違う映画で総理大臣をやっている。まさか、同じ年にやるとは…」と、9月13日公開の「記憶にございません!」で首相役の中井貴一をネタに笑いを誘った。
中井が、「その話をするなら、俺はしゃべるぞ」と応戦したが完全無視。そして、「先日、親父の七回忌を終えて、三國(連太郎)も草葉の陰から喜んではいないがニタニタしていると思う」としみじみ話した。
若松監督は、「未来に平和な世界を残す思いで作った。これだけ日本を代表する俳優たちが集まって、映画がまずかったら僕の責任。いい映画に仕上がっていると思う」とアピール。かわぐち氏も、「これまで自衛隊はいろいろな映画に登場しているが、本来の任務を描いたのは初めて」と太鼓判を押していた。
この日はほかに小倉久寛、高嶋政宏、玉木宏、戸次重幸、市原隼人、片岡仁、和田正人、平埜生成、土村芳、深川麻衣、山内圭哉、村上淳、吉田栄作、藤竜也、企画の福井晴敏氏が登壇した。
「空母いぶき」は、5月24日から全国で公開される。
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